少し春らしい暖かさを感じた2月末、京都へ出かけてきました。素敵なホテルに宿泊してきましたので、今回はそのご報告です。
2007年12月、京都御苑の南、寺町通りに誕生したデザインホテル「THE
SCREEN（ザ・スクリーン）」。全13室のゲストルームは、国内外13組のクリエイターによってそれぞれデザインされていて、個性的な空間を演出しています。広さやレイアウトもすべて異なり、同じ部屋が一つとしてないからセレクトする楽しみがあるホテルなのです。
チェックインの手続きはフロントではなく、夜にはバーとなる「ラウンジ燦々（SunSun）」にて。ウエルカムドリンクでいただいたノンアルコールカクテルも春らしいピンク色で、おもてなしの心を感じます。
これとは別にホットドリンクもありましたよ→
今回、私が滞在したのは202号室。広さ72㎡で13室のなかで2番目に広いお部屋でした。部屋のドアを開けると白い世界が飛び込んできました。白で統一されたリビングルームに、テレビやオーディオの黒がポイントとなっています。そして、一転ベッドスペースは黒い壁で囲まれています。リビングとベッドの間には大きな柱はあるものの、壁などはなく部屋として区切られているわけではありません。ベッドスペースは一段高く配置され、色を変えることで、見事に二つのスペースが一つの部屋の中に共存しています。
デザインホテルだけあって、部屋においてあるものも選りすぐられたものばかり。例えば電話機はアマダナだったり、デスクライトはロス・ラブグローブだったり・・・。
お茶は「一保堂茶舗」、菓子は「柳苑」の銘菓「楽石」。それも四季をイメージしたオリジナルデザインです。こんなところは京都らしさを感じさせてくれます。コーヒーもエスプレッソマシーンが置かれていて、カップに添えられたシュガースティックもかわいい♪
好奇心を刺激されるというか、遊び心いっぱいというか、お部屋をチェックするだけでも楽しめます。
夕食は「レストラン ブロン・ロネリ（BRON
RONNERY）」で、京野菜などを取り入れたフレンチのディナーコース（7700円）をいただきました。デザインホテルだからというわけでもないのですが、食事はそんなに期待してなかったのですが、これが見事に裏切られました。レストランだけでもお薦めできるレベルです。（ランチやディナーにレストランだけの利用も可能です。）
この夜のメニューは以下の通りです（お品書きがなく、聞いてメモしたものなので、微妙に違っているかも・・・）
サーモンのマリネ 三色のキャビア添え・・・前菜です。三色のキャビアというのは、キャビア、カズノコ、トビコでした。
カリフラワーの冷製ブルーデ ミモザ風・・・カリカリベーコンとボイルしたカリフラワー、クルトンが添えてあるスープです。スープですが、
とっても濃厚で、飲むというより食べるといった感じです。旨みが凝縮されていて、おいしかった。また次回も味わいたい一品でした。
イトヨリの海藻蒸し 岩のりソース ムール貝添え・・・魚料理です。海藻の旨みを吸って柔らかに蒸し上げられたイトヨリと、バター風味の岩のりのソースが絶妙。これもまた食べたい。
お口直しのグラニエ・・・下はブラッドオレンジ、上は焼いた黄パプリカのソルベです。パプリカそのものの味がするソルベは少しクセがあるので、二つを一緒に口に入れて味わいます。
鴨のローストと仔羊の香草焼き・・・肉料理は一皿に2種類盛り付けられて贅沢。普通ならどちらかセレクトすることが多いと思うのですが、異なる味わいを楽しむことができます。
京イチゴの温かいグラタン ピスタチオのアイス
・・・デザートです。言うまでもなく美味！ この後、ドリンクと小菓子も付きます。
翌朝は、昨夜とうって変わって和食の朝ごはん（2640円）です。京豆腐の湯豆腐や白味噌を使ったお味噌汁、京風おばんざいなどが並びます。京都の片泊まりの宿の朝ごはんのようです。
（※ちなみに洋食も選択できます。）
古都・京都らしい和のテイストも取り入れながら、斬新なデザインを実現しているホテルは、外国人ゲストや芸能人の利用も多いとか。2009年10
月発売の「ミシュランガイド京都・大阪2010」にも掲載されています。
再び訪れることがあれば、今回とは違う部屋に泊まって、またワクワクした時間を過ごしたいと思いました。
←地下1Fにあるレストランとバー
●1泊1万5000円〜（税込、サービス料込 ※1室2名利用の1名料金）
※2食付きのお得なプランもあるようです。HPで確認を。
●お問い合わせ
ザ・スクリーンはコチラ
（取材・執筆 山本 厚子）
