マイスターと世界遺産の知の旅へ by 山本厚子

みなかみ町と猿ヶ京温泉へ行ってきました

2月中旬、群馬県みなかみ町商工会主催のイベントに野添と山本が参加してきました。(報告が遅くなりごめんなさい・・・)

minakami1.jpg2005年、月夜野町・水上町・新治村が合併して誕生したみなかみ町は、利根川の最上流部に位置し、谷川岳の登山口があるなど自然豊かな地域。今回、この豊かな土地で育まれた、みなかみ町周辺の特産品を使ったフランス料理の昼食会が行われたのです。題して「みなかみの食材を使ったフランス料理の昼食会」。上州和牛をはじめ、群馬のブランド・ニジマス「ギンヒカリ」や、群馬が日本一の生産量を誇るコンニャクなどをアレンジしたメニューがテーブルに並びました。料理を提案したのは、東京・池袋などにフランス料理店「パリの朝市」を構える大貫渉三シェフです。

↑会場は猿ヶ京温泉にある日帰り温泉施設・まんてん星の湯

旬の素材を料理に取り入れた彩り豊かなこの日のメニューは以下の通り。

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・アミューズ・ブーシュ(A)

甘エビのすり身が入ったフレンチの茶わん蒸しといったもの。百合根やウニも入っていて、スプーンで混ぜてから味わいます。

・ホタテ貝と早春の野菜サラダ(B)

ホタテとサラダは酸味のあるビネグレットソースであえてあります。左横に添えられた3色のものは、バジル入りこんにゃく(一番下)と海藻を使ったコンニャクもどき(上はラズベリー、中はデコポン味)です。

・クレソンのクリームスープ(C)

・ギンヒカリのコンフィ・プティ 野菜のフリカッセ添え(D)

群馬県水産試験場で育てられた最高級ブランドのニジマス「ギンヒカリ」を使ったお料理。桜チップで燻したものを、オリーブオイルでレア状に焼き上げられています。
風味がとてもよい一品でした。

・上州和牛のステーキ・わさびの香り(E)

お肉の下には、レンズ豆とサイコロ状に刻まれたハーブ入りコンニャクが敷かれています。

・月夜野りんごのアップルパイとヨーグルトのジェラート(F)

みなかみ産のリンゴとヨーグルトを使用。

・パン

・コーヒー

現在、これらの料理が味わえるお店はないのですが、参加されたみなかみ町商工会員の方々のお店やお宿で、今回の料理にインスピレーションを得て、新たなメニューが開発されることが待ち望まれます。

ちなみに東京で群馬の味を楽しむのなら、群馬県の特産品の販売や観光情報を提供するアンテナショップ「ぐんまちゃん家」が銀座にあります。皆さんも一度覗かれてみては?

ぐんまちゃん家東京都中央区銀座5-13-19

TEL:03-3546-8511

また、このイベントに参加するため、猿ヶ京温泉に前泊しました。

今回お世話になったのは、「豆腐懐石 猿ヶ京ホテル」です。

minakami4.jpg上越新幹線の上毛高原駅から車で約25分。ダム湖である赤谷湖を見下ろし建つ老舗の宿で、敷地内には、手作り豆腐の工房や与謝野晶子を記念した「三国路文学館椿山房」、陶芸教室「友花窯」などがあります。

←宿のお部屋から赤谷湖を望む

離れとなった大浴場では、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉を源泉かけ流しで楽しめます。湯口を見ると、カルシウムが白い結晶となって回りを覆っているのは、本物の温泉の証。肌に柔らかい、無色透明のお湯です。男女別の大浴場には、広々とした湯船が3つあるほか、庭園に岩造りの野趣溢れる露天風呂が備わっています。山並みを眺めながら湯に浸かれば、体の芯からほっこりとほぐされるようです。露天風呂には「あつ湯」と「ぬる湯」があるので、じっくりと長湯もできます。

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↑広々とした大浴場と露天風呂は男女入替制

minakami6.jpg温泉の後のお楽しみは、豆腐懐石の夕食です。先付けからデザートまで12品と充実した献立で、自前の豆腐工房で作られる自慢の豆腐や豆乳を使った料理のほか、地元の素材を取り入れた月替わりのメニューが順次運ばれてきます。特に上州牛や下仁田ポークの付く「豆乳しゃぶしゃぶ」や、豆乳を火にかけて薄く張った膜を自分ですくう「卓上引き上げ湯葉」は楽しく味わえました。

夕食後には、餅つきと地元に伝わる民話の語りが楽しめます。この夜は大女将による語りで、方言の持つ温かみと独特のリズムが、何だか心地よく感じました。お泊まりの方はぜひ参加してみてください。

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↑(左)ホワイトも餅つきに参加。ついたお餅は後からきな粉餅になってふるまわれます

(右)お餅をついた後は、囲炉裏を囲んで語られる民話の時間です

豆腐懐石 猿ヶ京ホテル

群馬県利根郡みなかみ町猿ヶ京温泉1171
TEL:0278-66-1101

今回、東京から新幹線で行ったのですが、上毛高原駅まで約1時間と、思いのほか群馬が近いことを認識しました。意識の上でとても遠くに感じていたのが不思議です。これを機に群馬にまた出かけたいと思いました。

(取材・執筆 山本 厚子)

 

 

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