魅力満載のスポット巡り!広島と島根のぐるりアクティブツアーのススメ ~前編~歴史ある嚴島神社やニューオープンの美術館も! (広島県) 

中国地方は山陰と山陽でそれぞれ気候や文化も異なり、多岐にわたる魅力が満載のエリア。1スポットにとどまらず沢山のスポットを巡りたいなら、やっぱり車を利用するのが一番。

今回は思わず写真を撮りたくなる風景や、美術館でアート鑑賞、世界遺産で歴史に触れて、アクティブにサイクリング、そして神社参拝...と、欲張りな女子旅にピッタリの広島と島根をぐるりと周遊するコースをご紹介します。

広島空港へは羽田空港からおよそ1時間。市内からは少し離れた広島空港でレンタカーを借りて、早速周遊開始。まずは王道観光スポット、日本三景のひとつでもある神の島、宮島へ。空港から車でおよそ1時間でフェリー乗り場に到着します。20202月に「宮島口旅客ターミナル」が完成し、以前は乗り場が別々だった「JR」と「宮島松大汽船」の2社のフェリーがターミナルの乗り場から宮島に向けて出航しています。

宮島に入るには運賃に加えて、観光案内やトイレの整備等のために使われる100円の訪問税がかかります。

フェリーで10分、牡蠣を養殖する瀬戸内海の凪を渡り、遠くに見えた嚴島神社の鳥居がみるみる近づいて、あっという間に島に到着。早速島を歩きましょう。

土産物屋や老舗の宿が立ち並び、鹿の親子がのんびりと闊歩する浦沿いの道を抜けると、世界文化遺産に登録される嚴島神社へ。

現在はコロナ禍を経て、海外からの観光客で賑わう神社の山門から入り、本殿に拝殿と歩きます。海上の平舞台や、海中の大鳥居を臨む桟橋上に突き出した「火焼先」は、人気のフォトスポット。社殿は広く、ゆっくりと参拝すれば1時間以上はかかります。

訪れたのは、紅葉の時期。赤や黄色に包まれた島内で、神社を出ると見上げれば美しい五重塔。そして隣接した豊国神社、通称「千畳閣」へ。畳857枚分の広さであることからそう呼ばれ、秀吉が急死したことから未完成のままで現在に至っている島最大の木造建築物。吹き抜けであることから、江戸時代は納涼の場、交流の場として親しまれたようです。高台にあるため、宮島をぐるりと見下ろせる絶景スポットでした。

さて、観光客で賑わう目抜通り「表参道商店街」に向かう前に、宮島の風情を感じられる町家通りを少し歩きましょう。昔はこの通りがメインストリートだったとか。今も宮島に住む人たちの生活道路として利用され、歴史と暮らしの息遣いが感じられる場所です。

この通りから眺める五重塔もまた格別でした。

通り沿いの軒先に飾られた行灯型の灯りや、道路に描かれた紅葉、大杓子....色々なところに目を向けて歩くと素敵な発見があるかもしれません。

そして宮島と言えば名物は「あなごめし」。「何故にあなごめしか?」と言えば、広島の名産と言われる牡蠣を育てる海底には、穴子の餌となる小魚や甲殻類が豊富に生息するため、宮島付近では穴子が沢山獲れるようになったからだとか。

今回は表参道商店街、別名「清盛通り」の中程にある「まめたぬき」さんで陶箱入りの「あなごめし」をいただくことに。「まめたぬき」は創業100年を超える旅館「錦水館」に併設されたレストランで、牡蠣や穴子料理をいただくことができます。

陶箱ごと蒸した「あなごめし」は、熱々のふわふわ。大きいままのあなごに箸がスッと通って口の中に入れれば、これまたスッと溶けるような食感でした。

まめたぬき

739-0588 広島県廿日市市宮島町1133

 0829-44-2152

お腹も満たされて、賑わう商店街の土産物屋を覗いて買い物をしながら、島の最西まで歩くと、閑静な一角に佇む禅寺「徳寿寺」に辿り着きます。このお寺は昔から「子授け地蔵」が本尊であることで有名です。

国内外からこの島を訪れる観光客を対象に、日本の伝統文化が体験できる「okeiko Japan」は、徳寿寺のお堂で展開されるアクティビティ。茶道や着物の着付け、書道などさまざまな体験がある中で今回はお守りづくりにチャレンジしました。

この寺で祈祷されたミニしゃもじのお札に自分だけの願い事を書いて、着物をほどいて作られたオリジナルのお守り袋の中からお気に入りを選び、組紐を合わせて、その中へ。30分程度でオリジナルのお守りが完成です。

okeiko Japan

0829-30-9888

宮島を十分に楽しんだら、再びフェリーへ。島を後にして、広島の西部へ向かいます。

宮島口から再び車に乗っておよそ30分、「住みよさランキング」で広島県内1位を獲得したこともある大竹市は、山口県との県境にある瀬戸内海に面した町。

この町に20233月に開館したばかりの美術館が「下瀬美術館」です。コンセプト「アートの中でアートを見る。」の通り、建物そのものがアートとして楽しめます。建築家坂茂氏が瀬戸内海の島々から着想した8つのカラフルな可動式展示室は、瀬戸内海に浮かび、展示によってその配置を変えられます。

館長の下瀬ゆみ子氏が先代から受け継いだコレクションは、エミール・ガレのガラス工芸品を始め、マティスやピカソなどの西洋絵画から日本の近代美術品まで多岐に渡ります。

美術館に隣接した「ガレの庭」には作品に影響した美しい植物が花を咲かせ、本館の鏡ばりの外壁は豊かな自然を映し出して、不思議と一体化していました。折しも訪れた際の特別展示は、四谷シモンと金子國義の作品群。

建物そのものもコレクションも見応えたっぷりの美術館は、今後瀬戸内のアート展開に拍車をかけそうです。

下瀬美術館

739-0622 広島県大竹市晴海2-10-50

0827-94-4000

最後に広島のローカルキャラクターをご紹介。「ひろくま」をご存じですか?

広島観光を盛り上げているこのキャラクターは、レモンの食べ過ぎで黄色になってしまったばかりか、そばに行くと「ん?」なんとレモンの香りがします(笑)広島各地に出没予定だそうで、出会ったらいいことありそうですね。

【公式】ひろくまHITひろしま観光大使

さて、ぐるりと周遊旅の後半は島根県を巡ります。後編をお楽しみに。

ひろしま公式観光サイト「DiveHiroshima

ひろしま観光アプリ「KINSAI

写真・文/yOU(河﨑夕子)

 

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