京都には深い井戸が幾つもある by 小林禎弘

第29回 こんな時代、免疫力を付けて自己修復能力を高める一助に!京都ならではの薬局を尋ねてみた!(京都市)

阪本漢方堂薬局!今回も京都人の誰もが知っているけど、中身はよく知られていない店を紹介します。

四条新京極を少し上がったアーケードの東側にあります。何ともノスタルジックな店構えと、おじいさんが薬草を削っている大きな看板の存在感が凄いです。社長で、京都漢方研究会の副理事長でもある、薬剤師の阪本浩章氏に話を聞きました。

薬研を使って薬種を細かく押しつぶす作業中の阪本社長。
この薬研は現在普通に使っているそうです。

薬局はおよそ100年前の大正時代に、東大阪の石切神社鳥居のそばで開所した阪本製材所が始まりで、現社長は4代目になります。そこで売られていた「赤まむし膏」は今でも販売されていています。病院で出されるのはワセリンのみですが、ワセリンに本物のマムシから抽出したマムシ脂を配合し、かゆみ、荒れ、あかぎれ、切り傷、水虫、アトピー等によく効くそうです。

石切神社そばで開業して以来のロングセラー阪本赤まむし膏。
すべての年代で使えます。40g¥2200‐ 180g¥7370‐

私は漢方薬は中国の薬だと思っていました。漢方とは、元々中国から伝わり、日本において独自に発展してきた日本の伝統医学だそうです。「気(エネルギーやメンタル)・血(血液)・水(血液以外の体液)」を整えて自己回復力を高めて健康体を作るのが基本的な漢方の考え方で、西洋医学の対処的に効かせる方法とは随分違います。処方は必ず対面で話を聞き、その悩みから、お客さん(患者さん?)に合わせた独自調合で薬をお渡しするそうです。カルテを作成した後は電話で対応してくれるので、京都以外の方でも大丈夫です。

店内にある漢方薬の素材棚。草木根皮から動物性、鉱物まである。
ディスプレイではありません!

材料は、草木根木皮から鉱物、そして動物生薬と幅広く、特に赤マムシの粉末とすっぽんの粉末は昔からのオリジナルで、今でも丁寧に粉砕して作っています。現在、牛黄という牛の胆石がものすごく値上がりしているそうです。不眠、疲労、胃腸の不調、糖尿病等の改善、さらにアトピー、滋養強壮、男性のお疲れ対策といったもの、さらに漢方茶、入浴剤、薬膳料理の素材まで、探してもなかなか見つからなかった薬草が多くあるようです。京都は昔から漢方薬局の本場です。ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょう?

頻尿に効く!八味地応丸¥5500‐ 血行を良くする!婦人科系にも効く!
桂枝茯苓丸¥4400‐同じ名前の薬剤が各社出ていますが、配合や成分の量が違うそうです。

健胃剤2号A¥1980‐飲みすぎ、食べ過ぎ、胃もたれ、胸やけなどに効きます!
2号A?3号Bはあるのか⁉

阪本漢方堂の湯、入浴剤です。煮出し汁を入れます。効果が違う三包入りで¥660‐ 
阪本オリジナルハーブティー、チャイ¥330‐5入り¥1500‐ それ以外¥250‐ 
チャイが人気商品です。

相談の出来る薬局 阪本漢方堂
・四条新京極本店:〒604-8042京都市中京区新京極四条入口
 Tel.075-221-6323・075-231-9294
  
第一月・翌日火曜日休み 10:00~18:30

・西陣千本店:〒602-8455京都市上京区千本通一条上る西側
 Tel.075-462-7045
   日月木曜日休み 10:00~17:30

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