「やさしい温泉」人、動物、地球にも! by 西村理恵

第2回 ラッキー猫、ふくちゃんに会いに!小野川温泉(山形県・米沢市)前編

小野川温泉は、JR米沢駅よりバスで25分。最上川の源流・大樽川に沿って開けた湯町です。温泉街のシンボルは共同湯「尼湯」。道路の真ん中にあって、普通に考えると車の通行のジャマになりそう…。でも、それがいいんです。「尼湯」のおかげで車はゆっくりと走り、のんびりと歩ける温泉街になっています。

尼湯は今から500年前には利用されていた歴史の湯。今も近隣の人たちに愛されています

「尼湯」に向ってすぐ右手にある宿が「亀屋万年閣」。漆喰壁に黒板の張られた建物は、街並みにしっくりと馴染んでいます。唐破風屋根ののった玄関には、ステキな織りの暖簾がかかり風に揺れています。よく見ると、その下にねこが一匹。看板ねこのふくちゃんです。

ふくちゃんは亀屋の畑で鳴いていたところを保護され、宿ねこになりました。長毛ふわふわの毛皮がとてもキュート。亀屋の常連客である有名女優もふくちゃんをかわいがってくれているそうで、たくさんのラッキーをもたらしてくれる福ねこです。

ふくちゃん、どこにいるか分かるかな? 亀屋万年閣は米沢市景観賞を受賞したステキな小宿です 

亀屋のご家族は元々動物好きで、ご長寿の亀やねこ達とずっと一緒に暮らしてきました。若女将の佐藤梨絵さんが、料理修業をつんで小野川へ帰り、数年が経った頃のこと。ふと気がつくと温泉街で暮らすねこの数が増え、住民との間でトラブルが起こるようになっていました。

痩せて健康的に見えない外ねこの姿は、見ていても胸が痛み、また観光客にとっても好ましいものではありません。「何とかしなくては」と考えていた矢先、会津の動物愛護団体から「TNRをしませんか」と声をかけてもらいました。TNRとは、外で暮らすねこに避妊去勢手術を施した後、元いた場所に戻して、地域ねことして一代限りの生を見守っていく活動。「いい機会を与えていただいた」と考えた梨絵さん、さっそく女将会や旅館組合に話を持ちかけました。

亀屋万年閣にはふくちゃんのほか、なな&はっちゃんという看板ねこも暮らしています。写真はななちゃんと若女将の梨絵さん

 

TNRの活動は後編で詳しくご紹介します。

 

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