京都には深い井戸が幾つもある by 小林禎弘

第28回 物の怪が棲む隠れ里「雲ケ畑」で、賀茂川水源の水と山の幸に出会う 後編(京都市)

賀茂川水源地にある岩屋山志明院は、全国的に有名です。平安京遷都より100年以上前の650年に役の行者が草建しました。829年に弘法大師が再興、真言宗系単立寺院で本尊の不動明王は弘法大師直作といわれています。
頂上付近や山門前の石楠花の林は京都市の天然記念物で、花越しの山門の写真はよく見ます。また司馬遼太郎が新聞記者の頃に、志明院に泊まったおり物の怪体験をしたことをエッセイに書いています。三種類の物の怪が出るそうな!山門から奥は撮影禁止です。

志明院 飛竜ノ滝 賀茂川の水源水と言われています

志明院の1㎞手前、惟喬神社の横にある130年前開業の「畑嘉(はたか)」は志明院の依頼で集落から移転してきました。参拝客相手に軽食を出していましたが、周辺が関西唯一の宮内省御猟場だったため皇室方の来店が増え、次第に山の幸を出す料亭になりました。紅葉に囲まれ、渓谷のせせらぎが聞こえる部屋が落ち着きます。特製囲炉裏での炭火牡丹鍋が定番ですが、鯉などの川魚や山菜など野趣あふれた料理がいただけます。昼夜営業ですが、要予約です。

畑嘉の外観と客室 山の水を引いた生簀には鯉がいました


移動式囲炉裏で食べる牡丹鍋は¥7500‐ 
ほかに¥4000‐ミ二会席料理、¥6500~¥11000(サ別)会席料理など

雲ケ畑から持越峠を越えて周山街道(R162)に抜ける府道107号の分かれ道近くにあるのが、「ぜーもん(善右衛門)カフェ」です。78歳の久保清美さんがおひとりでされています。

ぜーもんカフェ外観、縁側以外にも庭先に3卓の席があります。12月中頃~3月中頃まで冬季は休業です

山仕事を覚える活動をしていた京都大学山仕事サークルの学生たちを、泊めてやれる宿をやりたいと言い出したご主人と二人で、何とか2017年に農家民宿を開業されました。しかし1年後にご主人が病気で亡くなられ、おひとりで切り盛りされていましたが、もうとても無理ということで宿泊は現在されていません。カフェは古民家の自宅庭先や縁側で調理師免許をお持ちの清美さんが、すべて手作りされたものが出されます。炭火で3時間炊いた小豆を使った善哉やおはぎ、季節のかやくご飯、おばんざい、ほうじ茶ですら自家栽培した茶を天日干しして炮烙で焙じて作るといった具合です。
雲ケ畑大好きサイクリストに大人気の店です。

おはぎセット¥550‐(優しい味ですが、山で採って炊いた花山椒がいい香りです)おにぎりセット¥650‐(季節のかやくご飯おにぎり2個、おばんざい2品、みそ汁、香の物か佃煮)善哉¥450‐ ほうじ茶、コーヒーなど飲み物


先ほど持越峠で初めて出会われた大阪の市橋さんと京都の海津さん、
お二人ともぜーもんカフェの常連さんで週一来ているそうです

畑嘉 http://www.hataka.jp/  
ぜーもん(善右衛門)カフェ 土日祝日の10:00~16:00営業

 

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