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街歩き 記事
 出雲街道を訪ねて その2【津山宿】
 姫路・青山(姫路城の近く)と松江城三の丸を結んだ全長53里(約212Km)の出雲街道。前回は昔話に出てきそうな風情が楽しめる新庄宿をご紹介しましたが、今回は多彩な魅力をもった実力派宿場町の津山宿をご紹介します。
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●1.2キロも続くむかし町
 津山は城下町。その東エリアに旧出雲街道の風情ある街並が保存地区として残されています。白壁や格子窓の商家が連なり、長さは1.2キロにおよびます。沿道には「和蘭堂(城東観光センター)」「城東むかし町屋(旧梶村邸)」「箕作阮甫旧宅」「作州城東屋敷」など無料で見学できるスポットが点在し、ノスタルジックなぶらり歩きに最適の場所です。
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城東むかし町屋(旧梶村邸)
代表的な商家であった梶村家の旧宅を開放しています。今から310年ほど前に建てられた町屋で、
高瀬舟で運ばれたさまざまな品物を取り扱っていたそうです。

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箕作阮甫旧宅
幕末の洋学者、箕作阮甫の旧宅も無料公開。江戸時代の姿を良くとどめており、
国の重要指定史跡として整備されています。人体骨格などが描かれた掛け軸が、
怖いんだけど興味をそそります。
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作州城東屋敷
江戸時代の町屋を復元利用した無料休憩所で、火の見櫓と白壁が目印。敷地内に大溝があり、
ここから南は出雲街道に面して町屋群、北は 武家屋敷群の跡地になっています。
また裏手にはだんじり展示館を併設し、毎年10月開催の「津山まつり」の中で市内を
引き回される県指定文化財のだんじり 4台を展示しています。


 敵方の侵入を防ぐため鍵型に曲がった道や、南北に通る13の小路も往時のまま残されていて、江戸時代の空気をそこここに感じることができます。
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2ヶ所ある鍵曲がり。これは西の大曲がり。ここから東の荒神曲がりまでの
直線道は、大名行列がちょうどおさまる長さだそうです。


 そして今なお現役で商いを続ける老舗や、ひとやすみできるカフェや食事処などもあり、街並を守る地元の方々との触れ合いも楽しめます。昔から「駆け落ちするなら津山へ行け。なべ釜までも貸してくれる」と言われたそうです。よそ者を受け入れてくれ、親切にしてくれる土地柄を表しているとのこと。なんだか、これを聞いただけでも良いところだなって感じがしてきます。
 また、津山を含む美作地域は宇田川家や箕作家などの、日本の近代化に貢献した優秀な洋学者を多く輩出しています。「津山洋学資料館」では彼らの業績を紹介し、「解体新書」などの史料を展示しています。そして、この洋学の盛んな地だからこそ生まれたのが、「珈琲」の字。江戸時代最高の化学者と称される津山ゆかりの宇田川榕菴が、コーヒーを翻訳して「珈琲」の字を当てたのだそう。それにちなんで、当時オランダから日本に持ち込まれたコーヒー豆と同種のものをブレンドした「榕菴珈琲」が、津山土産として人気をよんでいます。出雲街道沿道の和蘭堂(城東観光センター)でも販売しているほか、城の西側エリアにある城西浪漫館では、江戸時代に榕菴が使用していたコーヒーカンを復元したもので淹れた珈琲が味わえます。
 古い街並好きの私も、津山の静かでゆったりとしつつ、知性と人情を感じる雰囲気にすっかり魅せられてしまいました。

●堅牢な石垣を彩る桜
 町の中心部にそびえる津山城は、初代藩主・森忠政(森蘭丸の弟)が12年を掛けて完成させた平山城。1616年に完成してから、明治の廃藩置県で取り壊されるまで大きな損壊も無く、森家4代・松平家9代の居城としてその領国支配を支えました。
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(左)お城ファンとしては、壮大な石垣はかなり萌えました(笑)。
(右)平成17年には御殿様式の内装を持つ備中櫓が再建されました。


その後、明治33年に鶴山公園として整備されて約1000本の桜が植えられ、春には桜の名所として親しまれています。2015年は4月15日(水)まで「津山さくらまつり」が開催されています(告知が遅くてすみません)。全国で3番目という60棟もの櫓を支えた立派な石垣を、桜がおおいつくす様子は一見の価値ありです。秋には紅葉も見事だそうですよ。

●鉄ちゃん必見の鉄道遺産
 津山には、鉄道関連の近代化遺跡が19も残されています。その一番の見どころが、JR津山駅に残る旧津山扇形機関庫。昭和11年に建設され、現存する中では日本で2番目の規模を誇るといいます。また車両の方向転換をするための転車台は今も現役で、実際に動かすところを見ることもできます。
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奥行22.1mで17線あります。京都の梅小路に次ぐ大きさです。
機関車トーマスさながらにクルクルと回る様子は、実際に見ると感動しました。


 機関庫には今はディーゼル機関車が収められており、日本で1台のみ製造されたという国産最大最強のエンジンを積んだDE50-1形機関車などが並んでいます。マニア垂涎の貴重な一台です。また、レトロ感満載の「懐かしの鉄道展示室」もあり、貴重な鉄道資料を展示が展示されていました。*見学は3〜11月の隔週土日開催(要予約、平成27年度は一般公開なしの予定)
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(上)赤い色が鮮やかなDE50-1形(真ん中)。
(下左)タブレット!初めて実物を見て感動しました。
(下右)行き先板もいろいろありました。


●津山グルメといえばコレ!

 元祖津山B級グルメのホルモンうどんは、30年以上前から市民に親しまれて来た味。B−1グランプリの出場で今や全国区の知名度となり、市内約50店舗の焼肉・鉄板焼店などで楽しむことができます。ホルモンは鮮度が命ですが、津山では市内に食肉処理センターがあるため常に鮮度のよいホルモンが手に入ります。それゆえ、古くから地産地消の地元の味として親しまれてきました。
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私が訪ねたのは「ぷちとまと」さん。ホルモンは初めてでドキドキしましたが、
歯応えもほどよく、おいしくいただきました。


 ホルモンうどんは、醤油・味噌・ソースなど店ごとに味が異なりますが、鉄板で作るのがポイント。いろいろな部位が入っているので、食感に変化があって飽きません。提供店のマップが発行されているので、ぜひ食べ歩きにトライしてみて。

●B'zファンの聖地♪稲葉浩志さんの実家を訪ねる思い出マップも
 津山は古くから作州美人、そして最近はイケメンの宝庫として知られているってご存知ですか? ホントに美男美女がいるのかしら...と、街を歩きながらもきょろきょろしていたのですが、B'zの稲葉浩志さんや俳優のオダギリジョーさんの出身地と聞いて、そりゃ間違いない!と納得してしまいました(笑)。
 津山市観光協会では、かねてより稲葉さんのファンの方が、ご実家であるイナバ化粧品店さんや通っていた津山高校などの聖地詣でに来られることが多いということで、なんと「想い出ロードマップ」を作って配布しています。レンタサイクルで稲葉さんの足跡を辿れば、自然と津山観光もでき、その魅力を満喫できるというすぐれもの。スタンプラリーもついています。B'zファンの方、マップを手に津山をめぐってみてくださいね。

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 むかし町、城郭、鉄道、グルメ、イケメンと、楽しい美味しい嬉しいこと尽くしの津山。老若男女どんな方でも満足できる町としてオススメします。私も今度はファミリーで訪ねたいと思っています。

●旅の情報は津山市観光協会

(記事作成/多田みのり)*2009年取材時の情報を元に作成