あなたも「近代化遺産」萌え! by 関屋淳子

旅心を貯金しよう~Keep on traveling,Stay home~ 第3回 1万本の花桃が咲く桃源郷へ(長野県)

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第3回 1万本の花桃が咲く桃源郷へ(長野県)

長野県南部、阿智村は4月中旬~5月中旬、花桃で埋め尽くされます。花桃は観賞用の桃で、紅色・ピンク・白色のグラデーションが「花桃の里」いっぱいに広がります。咲き誇る様子は圧巻、これぞ、桃源郷!壮観な眺めはぜひ来年に! 近くには昼神温泉、月川温泉という拠点もあります。

これぞ桃源郷!花桃の里

花桃がなぜこの地に。それは木曽川を開発した福沢諭吉の娘婿・福沢桃介(ももすけ)がドイツのミュンヘンで出会った花桃の美しさに感動し、苗を植えたことから始まります。自分の名前にも桃が付いていますものね。阿智村の隣、南木曽町には彼の名を冠した「桃介橋」があります。私の大好きな産業遺産です。大正3年(1923)、妻籠宿の近くに読書(よみかき)発電所が完成。現在も稼働する現役の発電所で、当時、木曽川の急流が電力として莫大な資金を生み出したのです。

今も現役、読書発電所

桃介橋は発電所への資材を輸送するための4連木造の吊り橋。全長は247mで、木曽川の中州にコンクリートの支柱を立ててワイヤーを張って吊るしています。この橋に出会ったときの、その豪奢な姿は今も心に残っています。

大好きな産業遺産・桃介橋

吊り橋の周辺には花桃やミツバツツジが咲いていました。魅惑的な花桃とともに、ぜひ来年のGWに訪ねてみてください。

取材・文/関屋淳子

花桃の里 今年は観賞自粛をお願いしています

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