韓国の美食はおまかせ! ガストロノミーアワード「Taste of Seoul 」はソウル美食旅最強のパートナー (韓国・ソウル)

2023年9月の「Tripadvisor」の発表によると、日本人旅行者の「2023年秋の人気観光地(海外)」の1位はソウルとか(ちなみに2位ホノルル、3位バンコク、4位香港、5位パリ。みなさんはアフターコロナにいくつ訪れましたか? わたしはホノルル以外の4都市を旅しました)。円安に物価高、再三の燃油サーチャージ引き上げと厳しい状況でも、身近なところから等身大で海外旅行を楽しみたい。そんな海外旅行ラバーの思いが伝わってくるようなランキングですね。

「Taste of Seoul 2023」公式サイト (韓国語・英語)

ソウル旅行のお目当てといえば食べ歩き。そんなフーディーズの強い味方となるレストランリスト「Taste of Seoul(テイスト・オブ・ソウル) 2023」が2023年9月17日ソウル市ノドゥル島で発表されました。華やかなアワードとガストロノミーイベントがいくつも開催され、日本から唯一のメディアとしてソウル市より「旅恋」が招待されました。

「Taste of Seoul」とは、いわばソウルの「今もっとも旬な店」を集めたソウル市公認の美食ガイド。2020年から毎年発表されていて、4年目となる今年は飲食業界関係者やジャーナリスト、学者など国内外30名の美食キュレーターが「韓国料理」「西洋料理」「アジア料理」「グリル」「プラントベース」「バー&パブ」「カフェ&デザート」の7カテゴリーから選んだ合計100店が掲載されています。

「Taste of Seoul」オーガナイザーで韓国の有名食雑誌「Bar&Dining」編集長のHongin Parkさん

 

「美食でソウルを世界に発信しよう」と掲載された100店のほぼすべてのシェフや関係者がアワードに出席。会場は熱気に溢れていました。韓国は比較的厳格に国境を閉ざしていましたが、外国人旅行者の受け入れを再開した昨年(2022年)からは外国のメディアやシェフなどを積極的に招き、世界に向けて「美食都市ソウル」を宣言しています。

トップページから「100 Taste of Seoul」→「Best Awards」へ

なかでもソウル弾丸旅行者にわたしがおすすめしたいのが「Best Awards」のページ。7カテゴリーの掲載店の中でもカテゴリーごとにもっともすばらしい”推し”の1店が選ばれています。つまり弾丸旅行で時間にゆとりがなくても、とりあえずこの7店を押さえておけばソウルのフードシーンの今をアップデートできるというわけ。

ここには特別賞である「Achievement Award」を受賞した韓国のスターシェフ Yim Jungsikさんも紹介されています。彼が手がけるファインダイニング「Jungsik」は韓国料理を世界レベルのガストロノミーに押し上げた超有名店。カジュアルにその世界観を味わえる姉妹店「Jungsik Cafe」もあります。

「Achievement Award」を受賞したYim Jungsikさん

オンリストした100店は各カテゴリーのほか地域別にソートして探すこともできます。韓国語と英語の表示切り替えができ直感的にサクサク使いやすい。登録不要で誰でも無料で見ることができます。韓国ってこういうコンテンツをつくるのがほんとうに上手ですよね。サイトを眺めているだけで行きたいお店が増え、お腹がすいてしまうはずです。

「Taste of Seoul Market」で見つけたソウル市内でつくられるクラフトビール

栽培方法から重視したお米でつくる無添加のマッコリ

韓国産キャビアのテイスティングも

7日間に渡って開催された「Taste of Seoul 2023」では、フードツアーや市場巡り、ソウルでいまトレンドのコーヒーテイスティングなど、アワードを中心にさまざまな関連イベントが実施されました。ニューフェイスの生産者などプロダクツの紹介も。次々に新しいものが誕生しているのですね。そんな数多くの関連イベントの中でも全アジアのフーディーズを驚かせたのが、豪華すぎるスターシェフが集まった「シグネチャーセッション」です。

「Mingles」「Joo-Ok」とバンコクの「Suhring」による8ハンズ「Four Brothers」

三つ星「MOSU」と香港「WING」の4ハンズ「Asian Innovators」は圧倒的な完成度で参加者を魅了。これからソウルに行く人は「MOSU」マストです

「Achievement Award」を受賞したYim Jungsikさんを囲んで「Jungsik」とアメリカ「Jua」、ペルー「Central」の8ハンズ「One Root」

「The Green Table」と日本の「villa aida」の4ハンズ「Green Villa」

日本から唯一招聘された和歌山「villa aida」オーナーシェフの小林寛司さんは、韓国の精進料理とフレンチをかけ合わせたクリエイティブな料理で注目される新進気鋭の女性シェフ、Kim Eun-heeさんと一夜限りの4ハンズディナーを開催しました。
ソウル市とソウルのガストロノミー関係者が本気で取り組むガストロノミー事業「Taste of Seoul」。ソウル美食旅のプランニングに役立つこと請け合いです。また2023年は外国人旅行者が参加できるイベントもたくさん開催されていたので、2024年はぜひイベントもチェックしてくださいね!

 

取材・文/Shifumy (江藤詩文)

*記事内の情報はすべて訪問時のもの

 

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