あなたも「近代化遺産」萌え! by 関屋淳子

今年は東北へお花見に行こう

 

東日本大震災から一年、また春が巡り来ます。
旅をすることで東北の復興を支援したい、ささやかですが私の思いを伝えたくて、
東北の桜見の旅をご紹介します

福島県三春町・郡山 シダレザクラの競演
日本三大桜のひとつ、樹齢1200年といわれる三春の滝桜があることで知られる三春町。
お隣の郡山市とともにこの周辺は巨木のシダレザクラが多く点在しています。
滝桜はもちろんですが、ぜひ足を延ばして見て回っていただきたいと思います。
散策の足として便利なのが、郡山観光交通のバスです。
滝桜が見頃になる4月中旬〜下旬は、周辺が大混雑となり、最寄りの磐越自動車道
船引・三春ICの出口から車は長蛇の列になります。
郡山観光交通の滝桜と古木の紅シダレを巡る日帰りバスツアーはJR郡山駅発着。
地元を知り尽くしたバスなので、うまく渋滞を回避して見頃の桜を回ってくれます。
また、このバス会社の皆さん、本当に桜が好きで、
独自に県内のシダレザクラ番付を作ってしまうほど。
車中でのユニークで温かみのある解説に、桜への、郷土への愛をひしひしと感じます。
郡山観光交通

郡山市「不動桜」樹齢400年
不動桜IMG_5737

郡山市「地蔵桜」樹齢400年
地蔵桜IMG_5754

三春町「福聚寺の桜」樹齢400年
ふくじゅうじIMG_5787

岩手県盛岡市 石割桜
JR盛岡駅からバスで約10分、盛岡地方裁判所の前に立つ
国指定天然記念物のエドヒガンです。
その名の通り、巨大な花崗岩の割れ目から直径約1.35mの巨樹が枝を伸ばし、
その樹齢は360年を越えるといわれています。
なぜこのような状態で桜が育っているのかは判明されていませんが、
岩を割る力強さは北の大地の人々の姿と重なります。
この桜、昭和7年に盛岡地方裁判所が火災になった際に、
一部が焼けたのですが幸い全焼を免れ、翌春には再び花を咲かせました。
以来、盛岡に真先に春を告げ続けています。
見頃は4月中旬〜下旬。市内にはソメイヨシノやシダレザクラが咲く
盛岡城跡公園もあります。

「石割桜」
石割桜IMG_5807

宮城県松島町・塩竃市 松島の春景色と鹽竈神社
日本三景のひとつ、春の松島は海からの潮風がやさしく、心和む風景が広がります。
なかでも松島と桜を一度に楽しめるのが、西行戻しの松公園。
咲き揃う桜越しに「ああ、松島や」の絶景が見晴らせます。
見頃は4月中旬〜5月上旬。そして私のおすすめルートは、松島から遊覧船で塩釜へ。
仁王島や鐘島など変化に富んだ島々を眺めながら、塩釜マリンゲートに到着します。
塩竃では、鹽竈神社へ参詣を。ここには5月上旬に見頃となる貴重な
シオガマザクラがあります。
国の天然記念物で花弁が40枚ほどの、ぽってりと薄紅色の大輪の桜です。
ところで塩竃といえば鮨。
しかしこの海岸沿い一帯は津波の被害を受けました。なかでも素晴らしい赤貝で
知られる名取市の閖上(ゆりあげ)地区は壊滅的な状態でした。
高級ブランドの閖上の赤貝が復活するには数年かかるだろうと
思われていたのですが、この冬から復活! 
ひとりの漁師さんが船を出しています。
この日本一、世界一の赤貝を塩竃で味わうことができます。
貝の甘みと歯応えが絶品です。

「松島 西行戻しの松公園」
松島IMG_3970 「閖上の赤貝」赤貝IMG_3946

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