ひとり旅にアート心も入れて by 塩見有紀子

魚彩和みの宿 三水別邸(千葉県鴨川市小湊)

今年のお正月、プライベートで千葉県鴨川市小湊で過ごしました。今回、小湊で宿泊した宿「魚彩和みの宿 三水別邸」をご紹介します。

「魚彩和みの宿 三水別邸」はJR安房小湊駅から送迎車(要事前連絡)で約5分の漁港前に位置し、本館と4年前にオープンした別邸から成ります。今回は別邸に宿泊しました。
別邸の客室はすべて半露天風呂とテラスが付いた造り。いずれの客室からも波おだやかな外房の海とのどかな漁港の風景を一望できます。
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特に女性客の人気が高いという三水別邸。それもそのはず。置かれている食器やアメニティはセンスがあり、ひとつひとつがかわいらしいのです。洗面所に置かれたMARKS&WEBの自然派コスメ一式やたっぷり備えられたタオルもありがたいですね。コーヒー、紅茶、日本茶のポットサーバー付きなのもうれしいポイントのひとつ。お着き菓子は地元の老舗菓子店「かまた製菓」の月替わりの和菓子。ほんのり甘く上品な和菓子とお茶をテラスへ運び、デッキチェアに腰掛けておだやかな海を眺めながらのティータイム。これからの滞在への期待を抱かせてくれます。

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夕食前には客室の半露天風呂で湯浴みを。内浦の森から湧き出る小湊温泉「願満の湯」が湯船を満たします。刺激はほとんどない無色透明の湯はやわらかく思わず長湯してしまいます。窓を開放すれば、心地よい海風が浴室に入ってくるのでまるで露天風呂のようでした。さらに時間を合わせれば、湯船につかりながらちょうど目の前の海に沈みゆく夕日を一望できるのです。なんと贅沢な時間でしょう。

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夕食は別邸専用の個室食事処で。今回の滞在はお正月特別料理でしたので、内容は通常とは異なりますが、海辺の宿ならではの魚介類をふんだんに使ったとてもおいしい会席料理をいただきました。中でも、旬の地魚の桶盛りは新鮮さがそのまま舌に伝わってくるほどおいしいものでした。この日の桶盛りは、伊勢エビ、カジキマグロ、金目鯛、イカ、ヒラメの昆布〆、赤貝の6種類。地元の漁港の入札権を持っており、さらに板前自ら海に潜って旬の味覚を求めることもあるとか!?

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酢の物も桜大根やカニなどを巻いた五色巻きだったり、煮物が3種の貝の煮物だったりと、いずれもアイデアと工夫が生かされた自慢のメニュー。ひと皿ひと皿運ばれてくるごとに、次はどんな料理を食べられるのかと楽しくなってしまいました。

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夕食後はもう一度部屋付き半露天風呂に入ってもいいですし、本館にある大浴場や2つある貸切風呂、足湯で湯巡りすることもできます。足湯からも夕日を見られますよ! また館内にあるギャラリーショップには伝統的工芸品の房州うちわや地元作家の工芸品が並ぶのでのぞいてみてくださいね。

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翌日は、宿のすぐ目の前にある日蓮聖人生誕ゆかりの誕生寺や、日蓮聖人が誕生した際にマダイの群れが海面に現れたという伝説が残る「鯛の浦」で遊覧船に乗って鯛の餌付け見学はいかがでしょうか。また、海沿いを歩く遊歩道も整備されているので心地よい散策も楽しめます。

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20170118_sansui01.jpgお正月は誕生寺の参拝客で大にぎわいでした。ですが、これからの季節は房総の海を眺めながら、こぢんまりとした宿であたたかなもてなしを受けながら心地よい時間を過ごせることでしょう。

魚彩和みの宿 三水別邸
http://www.sansuihotel.com/

文:塩見有紀子

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