ひとり旅にアート心も入れて by 塩見有紀子

横浜のレトロな街並みをぶらり散歩

幼稚園児の頃から家族で住み、育ち、何度も訪れたことのある横浜。ですが、プライベート含めて、東京へ行く方が多く、横浜のいわゆる港の方ってあま
りよく知らなかったのです。ですが、昨年、某ガイドブックの取材で港町・横浜を歩いた時、「なんて横浜ってステキな場所なんだろう」とあらためて実感しま
した。2009年に開港150年を迎え、ますます魅力ある街となったヨコハマの魅力を、ほんの少しご紹介。

●横浜三塔


奈川県庁本庁舎=King、横浜税関=Queen、横浜市開港記念会館=Jackの3つの歴史的建造物のこと。かつて、外国から船が入港した際に、真っ先
に見えた3つのこの建物を、船乗りたちがトランプのカードになぞらえて愛称をつけたとか!? 横浜三塔を同時に見られるView
Spotが3ヶ所あるのですが、すべて巡ると願いが叶う?との言い伝えもあるんですよ。

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↑ 神奈川県庁本庁舎(King)はスクラッチタイル貼りの外壁が印象的

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↑ ロマネスク風の装飾とアーチが華麗な横浜税関(Queen)

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↑ 白い花崗岩と赤いレンガが重厚かつ華麗な雰囲気を醸し出す横浜市開港記念会館(Jack)
(ライトアップは節電のため、当面休止中)

●ここも見たい!


治から昭和初期に建てられたクラシカルな建物はまだまだたくさんあります。アール・デコを取り入れた装飾、ドームを持つ建物、繊細なレリーフがほどこされ
た円柱が特徴のものなど、華麗で重厚な石造りの歴史的建造物です。いずれも日本大通り周辺に点在していますので、巡ってみてください。

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日本郵船歴史博物館/横浜情報文化センター/横浜開港広場近辺/旧横浜市外電話局(現・みなとみらい線日本大通り駅)/横浜開港資料館

●こんなものも見つけました


戸時代にはわずか100戸ほどの小さな村だった横浜。その後、安政元年(1854)に日米和親条約が締結され、1859年に横浜が開港されました。全国
各地、さらに外国からもさまざまな文化や情報がもたらされました。そこで、新しい文化が生まれ、ヨコハマ発祥のものも多く生まれたので、さまざまな発祥記
念碑をまちなかで見つけられます。

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浜情報文化センター内にある公衆電話は使用OK!
/江戸時代の駕籠をモチーフにした一風変わった柄の横浜市開港記念会館のステンドグラス/安政元年に締結した「日米和親条約」の記念碑/明治時代の鉄道軌
道と転車台跡/牛馬の水飲み場/みなとみらいを中心とした観光ルートを巡るバス「赤いくつ」/神奈川県立歴史博物館

●カフェでひと息つきませんか?

IMGP1854.jpgツタのからまる趣きある外観がひときわ目に付く「横浜かをり」。ここは、1947年、戦後間もなく創業した喫茶店です。横浜かをりのある場所は、実は、万延元年(1860)に西洋式ホテルが初めて建てられた地なのです。
ホテル、洋食、洋菓子の発祥の地にある喫茶店でのオススメは「桜ゼリー」。ほんのり桜色の白ワインベースのゼリーの中には、薄桃色の八重桜の花びらが。そして口の中で爽やかにただよう桜の薫り。目にも鼻にも、もちろん口にも楽しめるステキなお菓子です。

 売店もあり、桜ゼリーのほかにもレーズンサンドやトリュフチョコレート、神奈川県木のイチョウをモチーフにしたチョコレートなど、横浜を代表するお土産のひとつとして好評です。

横浜かをり 山下町本店(喫茶・売店) HPは →コチラ

このように、港町ヨコハマにはレトロな町並みや歴史あるスポットがあちこちに残っています。春のポカポカ陽気のもとで、のんびり散策。そして散歩後には、この時期にぴったりの桜ゼリーをいただくなんていかがですか?
ちなみに、横浜のお花見スポットは、丘の上の山手やみなとみらい21周辺。4月上旬には見頃を迎えることでしょう。

(取材・執筆 塩見有紀子)

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