心と体によく効く、大人の山歩き by 西野淑子

第33回 多くの登山者を魅了する谷川岳、岩の殿堂を眺めて楽しむ (群馬県・みなかみ市/新潟県・湯沢町)

群馬県と新潟県にまたがる谷川岳は、1年を通じて登山者が訪れる人気の山。多くのクライマーが憧れ、訪れるクライマーの聖地でもあります。トマノ耳、オキノ耳というふたつのピークを持つ山です。

天神峠から眺める谷川岳の凛々しい山容

谷川岳は、ロープウェイを利用すると標高1319mの天神平までアクセスすることができます。約10分の空中散歩。標高を上げていくにつれて、湯檜曽川を隔ててそびえる白毛門(しらがもん)が雄々しく眺められます。

日帰り登山でよく歩かれているのは、天神平を起点に天神尾根を往復するルート。ところどころに岩が露出している箇所があり、歩行時間は往復で4時間半ほどですが、山を歩き慣れた人向けです。

谷川岳ロープウェイで天神平へ。背後には白毛門が見えている

今回は天神平周辺で谷川岳を眺めて楽しみます。

天神平から標高1502mの天神峠まで登ってみましょう。草原の斜面に登山道がつけられています。少し足場のよくないところもあるので慎重に。リフトを使って登ることもできます。

天神峠からは谷川岳の岩峰が眺められ、迫力満点! 展望台からは谷川連峰の山々をはじめ、赤城山や武尊山など上州の山々まで、素晴らしいパノラマ風景を楽しめます。

天神峠へはリフトを利用することもできる

5月から6月のはじめにかけては、天神平〜天神峠周辺に高山植物がたくさん見られます。雪解けを待って咲き始めるカタクリやショウジョウバカマ、ミズバショウなど、さまざまな花が草原を彩ります。急ぎ足で歩いたら見落としてしまいますよ。ゆっくりと、周りをきょろきょろ見回しながら歩いてみてください。

ピンクの大きな花が目を引くシラネアオイ

雪解け直後に咲くショウジョウバカマ

谷川岳を訪れたら、もうひとつ訪れてみたいのが谷川岳の東斜面、一ノ倉沢です。谷川岳ロープウェイの山麓駅から、舗装された道を1時間ほど歩くと、屏風のように岩壁がそそり立つ一ノ倉沢出合に到着。5月〜6月は沢沿いに雪も残っています。岩場を登るクライマーの姿が眺められるかもしれません。

クライマーの聖地・一ノ倉沢の岩壁

【谷川岳:山歩きデータ】
アクセス:JR上越線水上駅からバス20分、谷川岳ロープウェイ下車。谷川岳ロープウェイで天神平下車
コース:天神平…天神峠…天神平
所要時間:約1時間
体力度★☆☆ 技術度★☆☆

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