第54回 コロナ禍に負けない! ハロウィン♪干物♪花火♪を満喫 ファミリーで楽しむ秋の「星野リゾート リゾナーレ熱海」(静岡県・熱海)

東京から新幹線でおよそ40分。観光客が行き交う熱海駅前の喧噪から離れ、温泉街や相模湾を望む高台に建つ「星野リゾート リゾナーレ熱海」。
旅恋では2013年と2014年にご紹介していますが、いずれも女子旅でした。今回はブランドコンセプトである「大人のためのファミリーリゾート」を存分に楽しむべく、多田がファミリーでお邪魔しました。

安心して楽しみたいからこそ、新型コロナ対策は要チェック! 

未曾有のコロナ禍により、昨年の秋以来となった久しぶりのファミリー取材。台風14号が東海地方に最接近している中でのチェックインとなりましたが、熱海海上花火大会の開催日ということもあり、この日は満室とのこと。4、5月の緊急事態宣言下では宿泊予約は7〜8割減だったそうですが、首都圏に近いだけあり客足の戻りは早かったそうです。

チェックインの際には検温と、体調に関するアンケートへの記入をします

一人旅や、大人同士の旅なら各自で対処できますが、子連れ旅となると新型コロナ対策が何倍も気苦労を生みます。
「星野リゾートが快適で楽しいのはわかっている。けれど、コロナ対策はどうなの?」
ママ友から、そんな質問も多く受けるようになりました。
人気の施設だからこそ「密になったりするのでは…」とも思ったのですが、3密回避のための人数制限の工夫が施されており、ヒヤリとすることは皆無でした。消毒液もあちこちにあり、大人も子供も気になる時にシュッとしていて、新しい日常は旅先でも定着しているんだなと実感しました。


 

家族の安全が守られてこそのファミリー旅ですが、星野リゾートの施設なら安心して出かけられます。お客様同士のちょっとした配慮もあちこちで見られ、エレベーター(6人分の足跡マークが付けられています)などは無理して乗り込まず、1台見送ったり、見送られたりは当たり前になっていました。
安心安全が約束されているからこそ、コロナを忘れてのんびり過ごしたり、季節ごとの特色あるイベントも存分に楽しんだりできるんですね。

リゾナーレといえばハロウィン! 楽しみにしていた「魔法の杖づくり」に参加

我が家で一年を通してもっともイベント熱が高まるのがハロウィン。家の飾り付けも9月中旬には終えており、アイドリングは十分(笑)。リゾナーレは全国5施設でハロウィンイベントを開催しており、秋の訪問はひときわ期待大なのです。
「リゾナーレ熱海」のテーマは「魔女の住む森のハロウィン」。樹齢300年のクスノキに据え付けられたツリーハウスにハロウィンの飾り付けが施され、魔女のおうちが現れます。

クスノキにジャック・オー・ランタンが飾られ、小さな魔女のおうちも特設されます。フォトスポットがあちこちにあり、思い出作りに最適です。

チェックインと同時に手渡されたのが、ハロウィン仕様のフェイスシールドキット。コロナ禍で様々なイベントが中止になっていますが、コロナ対策を施した上でのハロウィンなら安心して楽しめます。シールの種類が豊富なので、この世に一つのオリジナルフェイスシールドが作れます。マスクを嫌がるお子さんもこれなら喜んでつけてくれるはず。一石二鳥ですね。

海が好きな息子は、海の生き物をちりばめたフェイスシールドに。小さなお子さんでも楽しんで作れそうです。

息子が楽しみにしていたのは「魔法の杖づくり」。木の枝に魔法の石や羽かざり、皮ひもなどをつけて、自分好みの魔法の杖を作ることができるアクティビティです。息子は真剣な顔つきで杖づくりに没頭。納得のいくものができたようで、滞在中、何度もあちこちに魔法をかけていました。

ハロウィンの醍醐味ともいえる仮装は、大人も無料で楽しむことができます。貸し出し用の仮装グッズには、細菌・ウィルスのタンパク質を破壊し、感染能力を無力化するコーティング剤を塗布し、使用後にはアルコール消毒も行うという徹底ぶり。家族三人、恒例の仮装写真も撮ることができました。

帽子やローブなどの仮装グッズがたくさん! ホウキにまたがって魔女気分も味わえます。

今年、新登場のメインプログラム「魔女のナイトレッスン〜光の魔法〜」は、仮装して夜の森に繰り出し、参加者全員で呪文を唱えてくすのきを光の魔法にかけるというもの。鮮やかな色の変化に、ハロウィンらしさが存分に楽しめるイベントなのですが…、なんと台風14号の影響により開催中止に。来年以降のお楽しみにしたいと思います。

ハロウィンの夜を盛り上げる「魔女のナイトレッスン〜光の魔法〜」。子供も大人も魔法の世界に浸ることができます。

味覚でも熱海らしさを満喫! 「3時のヒモノ」に舌鼓

もうひとつのお楽しみが、ホテル最上階の「ソラノビーチ Books&Cafe」で開催される「3時のヒモノ」。秋は魚に脂が乗ると同時に、空気が乾燥してくるため、干物作りに最適な時期とされています。

いつもはオシャレな「ソラノビーチ Books&Cafe」ですが、今回は干物のオブジェがいっぱい! 漁港ムードがほのかに漂います。

我が家は全員お魚大好き!なのですが、世の中的には一世帯あたりの干物の消費量は年々大幅に減少しているのだとか。そこで、アジの干物生産量&購入量が日本一の静岡県ならではのイベントとして、干物の魅力を再発見するイベントの開催となったそうです。

なんと斬新な「干物ベッド」! 干物クッションと一緒に横たわれば、干物の気分になれます。

体験するのは、塩やみりんなどで味付けした昔ながらの「クラシック干物」と、ハーブやスパイスをアクセントにした「アップデート干物」。食べ比べをしながら、干物の旨味に出会うことができます。

写真左が「クラシック干物」。左:サバの塩一夜干し、中:アジの塩一夜干し、右:サバのみりん。右は「アップデート干物」。左:金目鯛 ハーブ&ガーリック、中:銀鮭ハラス チョリソ―、右:アジ ハーブ&ガーリック。

クラシック干物のテッパンの旨みはもちろんのこと、アップデート干物の刺激的な美味しさも捨てがたく…。我慢できずにビールもいただいちゃいました。食べ比べてみると家族それぞれイチオシの味が違いましたが、それがまた会話の緒となり、食談義を楽しむことができました。魚がちょっと苦手という人でも、アップデート干物の洋風アレンジなら食べられるかもしれません。
この日は台風により室内での体験となりましたが、本来は屋外テラスに設置された七輪で、自分たちで干物を炙って食べることができます。秋空の元なら、もっと美味しく楽しく食べられそうです(もちろんお酒も進んでしまいそう)。これも来年リベンジ確定です。

夜空に咲いた大輪に感激! 台風にも負けない熱海海上花火大会

私たちが今回利用したのは、123平米のゆとりある客室に35平米の大きなテラスが付いた「テラスリビングスイート」。2ベッドルームを備え最大6人が泊まれる、居住性抜群のお部屋です。

 

このテラスから望んだ熱海海上花火大会は、今回の旅のひとつのハイライトでした。台風14号が東海地方の沖合を進んでいく天気予報に、花火は中止だと諦めていたのです。しかし熱海駅から「リゾナーレ熱海」に向かうタクシーの運転手さんに聞くと「やるよ。熱海の花火は台風ぐらいじゃ中止になんないんだよ」との返事。
1952(昭和27)年に第1回目が行われたという海上花火大会は、夏だけでなく年間を通して行われる熱海名物。今回のコロナ禍で史上初めて中止となりましたが、天候などでは中止になったことがないという、風雨に強い花火大会なのです。

すり鉢状の熱海の地形が、ドーンという花火の音にサラウンド効果をかけ、迫力が何倍にも増します。高台にあるので、目線と同じくらいの高さに花火が上がり、絶好の鑑賞ポイントでした。

おそらく今年は最初で最後になるであろう打ち上げ花火を満喫。息子は感極まり、最後に「ありがとー!」と叫んだら、あちこちの部屋からも「ありがとー」と聞こえてきて、嬉しい一体感を味わいました。密にならずに、しかし一緒に感動を味わえる花火は素晴らしい日本の文化です。今年度は残り、10月24日(土)、12月6日(日)、13日(日)、2021年1月23日(土)の4回が予定されています。

ウォールクライミングと空中散歩で汗を流して、免疫力アップ!

コロナ禍になり、体を存分に使って遊ぶ体験が減ってしまった子供たちに、ぜひ参加してもらいたいのが、高さ6.5mのウォールクライミング「親子の北壁」と、「森の空中基地 くすくす」で行う樹上アスレチック「森の空中散歩」です。

「親子の北壁」は花火をデザインした壁に海洋生物をモチーフにしたホールドがつけられており、インストラクターさんのアドバイスを受けながら体験します。7年前の取材時には私でも登れたのですが、今回は半分ほどで断念。悲しい現実を突きつけられた私を傍目に、息子は3コースとも制覇し、さらに「赤の石だけ使って登ってみて」というインストラクターさんからのミッションに挑戦していました。どんなふうに登るかで、いくらでも難易度に幅がうまれるのでコースは無限。初めてさんも経験者も、楽しむことができます。

家族で同時に挑戦できるので、励ましあいながら登ることができます。

「森の空中散歩」は、地上9mに設けられた樹上アスレチック。全長84.7mあり、ベーシックコースとステップアップコースがあります。「リゾナーレ八ヶ岳」にも同様のコースがありますが、山の斜面に設けられたコースは高さがあり、恐怖感はこちらの方が上。

怖いと思ってしまうと足が出なくなってしまいます。慣れてしまえば、おサルさんのように木々を渡る爽快感が味わえます。

最初こそ、コツを掴むのに苦戦しましたが、慣れてしまえばスイスイ。頭も体も使いながら、自然に親しめるので、コロナ禍の日常を忘れるのには最適です。

最後はジップラインでゴールへ。この気持ち良さは体験しないとわからない!筋肉痛必至ですが、ぜひ親子でトライしてみてください。

【星野リゾート リゾナーレ熱海】

電話:0570-073-055(リゾナーレ予約センター)

料金:1泊2名1室の場合、1名あたり2万円1,000円〜(税別、朝食付)

https://risonare.com/atami/
(取材・文/多田みのり)

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