星野リゾート×旅恋 記事

 第10回 「星野リゾート 界 日光」

「星野リゾート 界」は、「和心地」をコンセプトに、和のしつらえと快適な滞在を提案する温泉旅館ブランド。2014年5月8日には「星野リゾート 界 日光」、6月1日には「星野リゾート 界 川治」と栃木県内に2つの「界」が誕生しました。
今回は、明治期より避暑地として外国人にも愛された高原リゾート、中禅寺湖畔に佇む「星野リゾート 界 日光」を塩見と山本で訪れました。早速レポートします。


中禅寺湖と日光連山を望む
贅を尽くした宿でくつろぐ


世界遺産に登録される日光の社寺をはじめ、数々の史跡が点在し、国内外から多くの観光客が訪れる栃木県・日光。今回はJR新宿駅から「スペーシアきぬがわ」に乗り込み、日光へ向かいました。途中、下今市駅で乗り換え、東武日光駅に到着。都心から日光へは電車で2時間弱とアクセスも便利です。通常ならここで日光観光へというところですが、私たちはそのまま、東武日光バスで中禅寺温泉を目指しました。20140627kainikko1.JPG
中禅寺湖畔では、日本三名瀑にも数えられる華厳の滝や四季折々に表情をかえる大自然、また、その豊かな自然を楽しむ数々のアクティビティ、湖畔に残る外国の大使公邸に見られる避暑地として歴史など、多彩な魅力を満喫することができます。

 

 

20140627kainikko2.JPG

「星野リゾート 界 日光」から眺める中禅寺湖

そんな中禅寺湖を見下ろすように立っているのが「星野リゾート 界 日光」です。3000坪もの敷地に、社寺を思わせるような総銅葺きの屋根の建物は風格が漂います。館内には、栃木に関する書籍などを集めたトラベルライブラリーや、一枚織りの絨毯、漆や螺鈿をあしらった柱など贅を尽くした空間のロビーが広がり、目の前には中禅寺湖の絶景を望みます。キラキラと湖面が輝く中禅寺湖を、男体山や日光白根山がやさしく包みこむような景色はいくら見ていても飽きません。そばにはコーヒーや紅茶などのフリードリンクも用意されているので、ここでゆっくりと過ごすのもおすすめです。

20140627kainikko3.JPG

 落ち着いた雰囲気のトラベルライブラリー

 

適なベッドを配した和室で
レイクビューを満喫する


20140627kainikko4.JPG

寝心地のよい「ふわくもスリープ」のベッド(上)
素足で歩いても快適な畳敷きの廊下(左下)、窓のそばは湖を眺める特等席(右下)

客室フロアには贅沢な畳敷きの廊下が続きます。客室は全33室。ほとんどの部屋から中禅寺湖と男体山を眺めることができます。全室60㎡以上でゆとりのある空間に、界オリジナルマットレス「ふわくもスリープ」を使ったローベッドを配しています。和室の居心地の良さと、ホテルのような快適さを感じました。私たちが泊まった中禅寺湖側の客室では、窓を向いてベッドが配置されていたので、起きた瞬間から湖を眺めることができました。また、窓のそばにはオリジナルの座椅子とテーブルもあり、朝な夕なに湖面の移ろいを楽しむ時間を過ごせます。


 

中禅寺温泉の効能豊かな湯で
旅の疲れを癒すひととき


20140627kainikko5.JPG

女性用大浴場の内湯(左)と外湯(右)

大浴場は地下1階に男女別にあります。木のぬくもりを感じる湯殿には、檜造りの湯船があり、日光和の代温泉のアルカリ性単純温泉で満たされています。男女それぞれに岩造りの露天風呂も備わり、火照った肌を中禅寺湖の風がやさしくなでていきます。さらに女性用には、別の場所にもう1つの露天風呂が用意されており、檜の大屋根の下に設えられた湯船で贅沢な時間を過ごすことができます。

20140627kainikko6.JPG

もうひとつある女性用露天風呂(左)と湯上がり処(右)

ゆったりと湯浴みを楽しんだ後は、滝の流れと中庭を愛でる湯上がり処へ。畳敷きに大きなクッションが置かれ、湯上がりの待ち合わせ場所にもぴったりです。

栃木の石で一気に蒸し上げた
素材のうまみが詰まった一品

夕食は食事処でいただきます。日光の社寺でも使われている漆をイメージした食事処は半個室になっているので、ゆったりと食事の時間を楽しむことができます。食事処へと向かう廊下から見える中庭の景色、食事処入口に設えられた能舞台や食事処の天井絵にも注目してみてくださいね。

20140627kainikkoA.jpg                       食前酒(左上) 日光彫が美しい器(右上)
                      季節の八寸(左下) 本日のお造り8種(右下)

この日の会席料理は、食欲増進の働きのある「いちご酢」でスタート。日光名物の湯波は、日光彫が見事なオリジナルの器で供される、先付けの「湯波の煮こごり仕立て」でいただきます。続けて、季節の八寸、お椀、お造り、揚げ物、蓋物が一品一品運ばれます。この日のお造りは、真鯛や雲丹(ウニ)、勘八(カンパチ)、帆立など、8種類。それぞれレモン塩や柚子味噌、納豆醤油など、「星野リゾート 界 日光」流に味付けがなされています。日光名物のらっきょうたまり漬けがくるまれた「やしお鱒」もここならではのお造りです。

メインの台の物は「牛肉と野菜の石室焼き」。日本では唯一栃木県のみで採掘される大谷石(おおやいし)を使った蒸し料理です。耐熱性、蓄熱性に優れた大谷石は遠赤外線効果が高く、大谷石を使った料理は、肉や野菜本来のうまみがギュッと詰まった一品に仕上がります。20140627kainikkoB.jpg       大谷石の石室へお湯を注ぐ(左) 蒸し上げることでやわらかく仕上がる(右)

石室の中に敷いた焼き石にお湯をかけると蒸気が一気に噴き出します。すぐに蓋をすれば、石室の中で湯がポコポコと湧く音がし、すぐ目の前で料理の最後の仕上げがされている様子がわかるのが楽しいですよ。1時間ほど叩いて粘り気を出した九条ネギ、醤油、レモン汁、チリ酢などで作ったオリジナルのポン酢でいただきます。

20140627kainikkoC.jpg

誕生日や記念日に
メッセージデザートプレートを
オーダーすることもOK


ダンスアトラクションで
日光下駄の魅力を知る

お楽しみは、夕食後も続きます。ロビーの土間で毎晩21時から開かれる、日光下駄を使ったおもてなし「日光下駄談義」です。江戸時代、社寺への境内詣では草履を使用するのが原則でした。ですが、日光の社寺は石や雪、坂道が多く、草履では歩きにくく不便でした。そこで、草履の下に木の下駄を合わせ、歩きやすい「御免下駄」というものが考案されました。これをさらに実用的に改良したものが日光下駄になったそうです。わらじは竹の子の皮を編み込んでいます。竹の子の皮で編み込んだ草履は夏はサラッと吸湿性にすぐれ、冬はあたたかいという特徴があります。また、下駄の部分は一般的な下駄とは異なり、下の方が広い末広形の歯びらきになっており、安定感があり、履くほどに足になじんでいきます。

20140627kainikkoD.jpg                   日光下駄を履いたスタッフがオリジナル振り付けでダンス!
                     玄関ロビーに置かれた、自由に履ける日光下駄(左下)

動きやすいという日光下駄の魅力を実際に知ることができるのが、この「日光下駄談義」です。ぜひ日光下駄を履いて参加してみて下さいね。

 

<星野リゾート
界 日光>

栃木県日光市中宮祠2482
界予約センター:050-3786-0099
1
2食付き1名様 26,000円〜
チェックイン15時、チェックアウト12


http://kai-nikko.jp/

=============

<立ち寄りスポット>

歩きやすく足になじむ日光下駄をオーダーメイド

「日光木彫りの里工芸センター」では、栃木県内で数少ない日光下駄職人・山本政史さんによる、日光下駄の制作工程を目の前で見ることができます。竹の子の皮を、幅を合わせながら一本一本、絶妙に力を加えながら編み込んでいく気の遠くなるような作業です。日光下駄を伝承していきたいという強い思いを持つ職人さんですが、丁寧にこたえてくださいますので気軽に山本さんに質問してみてくださいね。

20140627kainikkoE.jpg                       一本一本丁寧に編み込んでいく(左)
                             御免下駄(右上)
          歯が高い一枚歯の日光下駄は、実は坂道を歩きやすいそう(右下)


ここでは受注販売も受け付けています。鼻緒の材質や色合い、台木に焼きを入れたり、竹皮をカラフルにするなど、洋服にもコーディネイトしやすいようさまざまなアレンジもできるようになっています。台木の型もいろいろありますので、手作業で一足一足丁寧に作られる日光下駄をオーダーメイドしてみてくださいね。
日光下駄のほかに、館内では日光彫、日光堆朱塗、日光茶道具の展示のほか、日光下駄草履編み体験や日光彫体験(要事前問い合わせ)もできます。

日光木彫りの里工芸センター
日光市所野2848
TEL
0288-53-0070
開館時間:9001700
休館日:510月は無休、114月は木曜休館
入館無料(体験教室は有料)

http://www.n-kibori.jp/

 

歴代イタリア大使が訪れた湖畔の別荘

中禅寺湖畔にたたずむ「イタリア大使館別荘
記念公園」は、「星野リゾート 界 日光」から20分ほど歩いた森の中にたたずみます。明治中頃から昭和初期にかけ、中禅寺湖畔は各国の大使館や外国人の別荘が建てられ、箱根と並ぶ外国人の避暑地として発展しました。昭和3年(1928)に建てられたイタリア大使館の別荘は、平成9年まで歴代のイタリア大使の別荘として使われていました。80年以上前のアンティークソファや椅子、暖炉のある食堂や書斎、杉皮張りで仕上げられた独特な内外装、中禅寺湖を見渡すウッドデッキなど、和と洋が織り成す別荘で優雅な気分にひたってみてくださいね。ソファや椅子に実際に座れたり、館内も自由に記念撮影できるので、自分の別荘に遊びに来た感覚になれるかもしれませんよ。

 20140627kainikkoF.jpg

イタリア大使館別荘記念公園
日光市中宮祠2482
TEL
0288-55-0388
開館時間:41日〜1130日の900160078月は〜1700
休館日:4511月は月曜休館、ほかは無休(但し、12月〜翌3月は休館)
入館無料

(取材・文:山本厚子・塩見有紀子)