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 旅心を貯金しよう!~Keep on traveling,Stay home~ 第6回 旅…

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第6回 旅先で買ったお気に入りの器 栃尾又温泉「自在館」(新潟県)

今回ゲストライターとしてお迎えしたのは、温泉と宿のライター・野添ちかこさん。栃尾又温泉「自在館」をご紹介します。

 

我が家には旅先で買ってきた陶磁器やガラスの器がいろいろ。この頃ヘビーユースしているのがこれ。最近、うちの食器棚にやってきた新入りちゃんです。

旅館の掘り出しものの器

 

新潟県・栃尾又温泉「自在館」の売店で売っていた茶碗蒸しの器です。土産物として売っていたものではなく、旅館で使っていたお古、いわゆるアウトレット品です。確か1個10円とか破格の値段だったハズ。

自在館は、以前は1泊2食用の会席料理と、湯治メニューの2種類の料理を並行して出していましたが、息子さん(若旦那)が戻ってきてから、一般的な会席料理はやめて、湯治メニューに一本化。これまで使っていた会席料理用のお皿が不要になったといいます。そこで不要な器を大放出。

「使ってもらえると、お皿も喜ぶと思います」と若旦那がおっしゃっていました。

旅館の会席料理に使われていただけあって、大きくて頑丈、たっぷり入るので、食べ応え抜群。気に入っています。昆布と鰹節で出汁を引いて、卵を溶いて、塩をして、椎茸や鶏肉、三つ葉など冷蔵庫の中にあるものを放り込んで蒸し器にかけておしまい。料理下手な私でも簡単に1品プラスできる手軽さが有り難い。

 

栃尾又温泉は全国有数といわれるラジウム泉です。いつの開湯かは定かではないようですが、行基による開湯伝説も残っているようなので歴史は1300年近くでしょうか。 400年前に宿があったことは記録に残っているとのこと。

ラジウム泉でゆっくり湯治

 

名物「霊泉 したの湯」は湯船の真下から36℃くらいの湯が湧いていて、湧きたての温泉に入れます(冬季は風呂の足元に塩ビ管が通っていて、温度は熱交換で調整)。

「なにもしない贅沢」とはよく言いますが、この宿ではひたすら風呂の中で「なにもしない」時間を過ごせます。そもそも、泉温が低いので30分とか1時間とか、ぼーっと風呂に入れるところってかなり珍しいですものね。

「もっと開放的な風呂がいいなあ〜」という人もいるかもしれませんが、ことラジウム泉に限っては、締め切られた空間で入るのがいいのです。ラジウム泉からラドンを体内に取り込む方法は①入浴で皮膚から ②飲泉で胃腸から ③吸入で呼吸器からですが、空気中のラドンを【吸入】するがもっとも効果的とか。

微量の放射能による健康効果は「ホルミシス効果」といいます。三朝温泉や栃尾又温泉、村杉温泉など古くからの湯治場では、自然界に存在しているラジウム温泉による健康効果を経験則として知っていて、昔から活用していたわけです。糖尿病や痛風、婦人病などのほか効能はさまざまで、細胞を活性化して、免疫力をアップする温泉なので「万病の湯」とも言われています。近くの薬師堂にはキューピーちゃん人形がたくさん奉納されていて、「子宝の湯」としての実績も相当なもののようです。

おひとり様用のシングルルーム(トイレなし)が9室もあるので一人旅にもおすすめです。

日常の生活を彩り、豊かな気分にしてくれる旅先の器たち。旅先への想いをあたため、次の旅ではお気に入りの器を探してみてくださいね。

取材・文/野添ちかこ 

自在館は5月31日まで休業予定です。