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 美食にオシャレに!品良く攻めるマドリード(スペイン)-VOL.2 おしゃれ編

マドリードを3つの切り口で、フォトグラファーのyOUさん(http://www.youk-photo.com)が3回に渡ってそれぞれの魅力をたっぷりとご紹介。VOL.1 美食編に続き、今回はおしゃれ編をお届けします。

スペインといえばBALENCIAGA(バレンシアガ)やLOEWE(ロエベ)などの一流ブランドからZARA(ザラ)やADOLFO DOMINGUEZ(アドルフォドミンゲス)などのカジュアルブランドまで日本でも親しまれているブランドが数多くあります。その人気の秘密は色使い。マドリードの街中でも色彩豊かなファッションに身を包んだ女性達が颯爽と歩いていて、そのかっこいいことったら。
マドリードでは現在「マドリード7つ星の地、世界最高のショップ」プロモーションを展開中。国外から訪れる人達が、ショッピングをより楽しめる環境が整備されていて、スペインのおしゃれが世界にどんどん発信されていきそうです。

そこで今回は、まだ日本では買うことができないスペイン発祥のファッションブランドに注目してご紹介します。

マドリードのハイファッションは色使い豊かな「DELPOZO(デルポゾ)」

マドリードのハイファッションは色使い豊かな「DELPOZO」からマドリードの中心の旧市街から北東部に位置するサラマンカ地区は、数多くのアパレル店が並ぶファッションエリア。このエリアの中でも一際洗練された雰囲気を漂わせているのが、ラグジュアリーなオートクチュールメゾン「DELPOZO(デルポゾ)」。

クリエイティブディレクターとしてブランドを率いてきたジョセップ・フォントによるディレクションは、コンセプトに基づいたファッションアイテム造りにとどまらず、店内の設えやオブジェの一つ一つにもこだわりを持って一貫した世界観が創られています。


 店内は色彩豊かなファッションアイテムに溢れる

色使いやデザインも個性的

全ての工程をスペイン国内で手作業で行う「Made in SPAIN」へのこだわりを持って全世界、全世代に向けて新たに提案するのは「普段に着られるオートクチュール」。店内のカラフルな空間にとてもワクワクしながら、一つ一つのアイテムを見れば、驚くのはその独創的な形状や今まで見たことのないような素材の組み合わせ。それらはまるでアート作品のような印象でした。それもそのはず、ブランドに一貫して流れる世界観のベースには、全体を創っているコンセプトアートがありました。それがイタリアのフォトグラファー、フランコ・フォンタナの風景写真。高い色彩とシンプルで大胆な構図で知られています。

根底にあるビジュアルイメージ、フランコ・フォンタナの風景写真を見せてくれた

現代アートとトラディショナルな温かみを掛け合わせたデルポゾの世界は、ファッションの域を超えたものを感じるはず。現在マドリード以外にはロンドン、ドバイに店舗展開されているようです。

最近は著名人にもファンが多い(写真はケイトブランシェット)

ファッションストリートとして人気のラガスカ通りには高級ブティックな並ぶ冬こそカラフルに!ギャラリー感覚で訪れてみたいショッピングスポットの1つです。

DELPOZOフラッグシップショップ
住所:19 Lagasca Street 28001 - Madrid, Spain
電話: +34 912 19 40 38
公式サイト:madrid@delpozo.com

 

・ハンサムウーマンがデザインするカッコいいフォルムは乗馬ファッションがテーマ「T-BA(テーベーアー)」

続いてご紹介するのは「かわいい」より「かっこいい」を好む女性に人気のブランド「T-BA(テーベーアー)」
2011年にオープンしたファッションブランドで、今回訪れたマドリード本店以外に、スペイン国内は大手デパート「エルコルテ・イングレス」に2店舗、またロンドンのチェルシーに1店舗を展開しています。それ以外にもセレクトショップでのアイテム展開は世界22カ国にされているようですが、日本では残念ながらまだ買うことができません。
メインデザイナーのメルセデスさんは南部の出身。この地方では乗馬が盛んなことから、コンセプトには乗馬ファッションが掲げられ、そこにちょっとしたカジュアルさを加えることで、上品でありながら動きやすく着心地のいいアイテムが揃っています。

デザイナーのメルセデスさんと販売責任者のマリアさんもカッコよく着こなす

店内はシックでエレガントな雰囲気が漂う

女性の体型に配慮した美しいラインが気になってジャケットを羽織ってみたら、その着心地の良さに感激しました。
素材にこだわったものづくりでは、ポリエステルは一切扱わず、ウールにコットン、ビスコースやシルク、ベルベッドなどを用いた布地を使用、更にボタンや裏地までこだわり抜かれていて、心が躍りました。スペイン国内で手に入らないシルクはイタリアやフランスで購入することもあるようですが、布地は99%がスペイン産を使用。縫製や染色の作業工程の全ては国内で行っているとのことでした。

ファーやベルベットなど美しくて着心地のいい布地を扱う

裏地にもこだわる

ブーツやバッグなどの革製品のほかハットも

美しさと着心地の良さを徹底追求した「T-BA」。ファストファッションが増える中で、敢えてスローファッションを打ち出し、コンセプトとスタイルを変えずに守り続けています。是非実際に袖を通してその快適さを体験して欲しいもの。前出の「DELPOZO」と同じくラガスカ通り沿い。合わせて立ち寄ってみてはいかがでしょう?

オリジナルのロゴもかっこいい

T.ba(テーベーアー)
住所 Calle de Lagasca, 61, 28001 Madrid, スペイン
電話 +34 915 77 84 64
営業時間 10:30~20:30
定休日 日曜日
公式サイト https://www.tbalife.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/tbalife/

 

・創業110年!職人の技が紡ぐ美しいフォルムのケープブランド「CAPAS SESEÑA」

マントやケープは昔から親しまれるアウターとしてヨーロッパを中心に歴史は古く、日本では近頃は小さな子供が身につけているのは見かけても、大人が羽織っているところはあまり見かけません。そんなマントやケープに一気に魅せられてしまうのが、ここ老舗の「CAPAS SESEÑA(カパ・セセーニャ)」。かの有名な画家ピカソや小説家のヘミングウェイもオーダーしたと言われる老舗の名店には、短いケープから全身を覆うようなマントまで店内にズラリ。

色も長さも形状も異なるマントやケープが並ぶ

1901年の創業時はコートやマントの仕立て屋としてスタートしたセセーニャは、1927年よりマントとケープの専門店となり、メインデザイナーのカルメンさんで現在4代目。

とてもお洒落でスタイリッシュな4代目カルメンさん

サラマンカ地方のメリノウールのフェルト生地を使用し、定番の「カパ1901」は襟付きのマントで、実に5mにも及ぶ生地を2枚使って職人技で仕上がる完全ハンドメイド。ちなみにこの「カパ1901」はピカソがお気に入りだったために、埋葬の際にも纏ったそうで、この老舗のマントがどれだけ著名人にも愛されてきたかを物語っています。

こちらが「カパ1901」
(ピカソが着用したのはこれに刺繍がついていたそうだ)

その色展開も鮮やかに、次々と店のスタッフの方に肩にかけてもらうと、自分も歴史の中の人物のような気分になりました。店の奥の階段を上がるとそこは工房。こちらで実際に裁断する様子を見学させていただきました。セセーニャには8年目、その前も同じ業界で働いていたというカルメンさんが、定規などを使うことなく勢いよく布地を裁断する姿は清々しくもありました。「迷いなく切らないと。途中で止まらずにね」と語るカルメンさん。さすがの熟練技! 男性ものは裁断した半円を2枚使い、女性ものはこれを1枚用いて縫製に入ります。

カルメンさんの手捌きは迷いなく潔い

裁断された円の残り布はそのまま襟部分の装飾となるから全く無駄なく利用されています。エレガントなフォルムとメリノウールの柔らかい手触りにすっかり魅了された私も、取材の後で一着購入することに。

こちらが私が一目惚れしたマント(440€ですが免税対応でお得に!)

上質な生地と職人技で完成する昔ながらのハンドメイドにこだわるマント専門店「CAPASSESENA」。なかなか日本では手に入らない色やラインの中から、長く付き合える一点の出会いに期待して。是非。

カサ・セセーニャ(Casa Seseña あるいは Capas Seseñaでも通じます)
住所 Calle de la Cruz, 23 28012 Madrid, Spain
電話 +34 915 316 840
営業時間 月~金 10:00-20:00、土曜 10:00-14:30
定休日 日曜日
クレジットカード使用可能、税金還付にはパスポートが必要です
公式サイト(英語) https://www.sesena.com/en/

 

第3弾もお楽しみに!

写真/文:yOU(河崎夕子)