からだがよろこぶご馳走食材と名店を訪ねて〜熊本県菊池市(後編)

肥後の国、熊本。
前編では、豊かな水の街として知られる熊本県菊池市とその周辺の美味しくからだにやさしい食材の生産者をご紹介させて頂きました。
後編では、それらの食材を美味しく料理に仕立ててくれるぜひとも足をのばしたい名店や、遠く離れた地域からでも食材取り寄せができるお店などを中心にご紹介して参ります。また今回の熊本訪問の折、偶然ご一緒できたフランス・パリの名店「Restaurant TOYO」のオーナーシェフで菊池市出身の中山豊光氏のご馳走たちもご紹介いたします。

 

「コントルノ食堂」
ここはイタリア?!と驚くトラットリア

前編でご紹介いたしました「やまあい村の走る豚」のほか、熊本県の自然派食材を中心に、ここはイタリア?と思えるような現地さながらのご馳走を提供してくださるTrattoria(トラットリア)。大衆食堂と訳されることが多いトラットリアはまさにイタリア人の胃袋を満たしてくれる無くてはならないお店のスタイル、その料理と空気感がそのまま熊本県菊池市にやってきたようなお店です。

菊池健一郎シェフの料理はダイナミックかつエレガント。素材の味を活かしきる丁寧な仕事をされた料理の数々は、菊池シェフ選りすぐりのワインとともに頂けます。食べ呑みすすむうちに、イタリア人のライフスタイルや人生観として時に耳にする「Mangiare(食べる)! Cantare(歌う)! Amore(愛する)」と口走りたくなってきます。菊池シェフの手打ちパスタや品揃え豊かなヴァンナチュールも絶品、時間を忘れてご馳走の大海へと出発して頂きたいトラットリアです。

20171011_kuma01.jpgビッグスマイルの菊池健一郎シェフ

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桃と菊池産モッツァレラの前菜や、菊池産の有機小麦とやまあい村の有精卵を使った手打ちパスタのパッパルデッレ、やまあい村走る豚の煮込みなど、どれもからだにすっと入ってくる美味しい料理たち

 

 









「ナポリピッツァ研究所 イルフォルノドーロ」

チーズが決め手の絶品ピッツァ

オーナー原田将和さんのピッツェリア。ピッツァの命ともいえるチーズは、ピッツァイオーロ原田さんこだわりの牛乳を親戚の酪農家さんに依頼して作って頂いているそうです。モッツァレラチーズやリコッタチーズはそのままサラダなどで頂くと、マイルドで滋味深い味が口の中に広がり、オリーヴオイルとほんのすこしの塩と胡椒でご馳走に。またあつあつのピッツァでいただくとまろやかなコクがさらに引きたち、ふんだんにのせられた熊本の地の食材と相重なり、美味しいお祭りが始まります。

今回サラダやピッツァなど、様々なメニューでモッツアレラチーズやリコッタチーズをたくさん頂きましたが、まったく食べ疲れしませんでした。チーズは注文でご購入も可能ですが、通称マー君ことピッツァイオーロ原田将和さんの作る絶品ピッツァはぜひお店でアツアツをお召し上がりください。

20171011_kuma02-01.jpgピッツァイオーロ原田将和さん

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← 地元野菜たっぷりの嬉しいサラダにはリコッタチーズ、トマトとモッツァレラのカプレーゼ、目にも鮮やか具材たっぷりのピッツァやカルツォーネ、こんなに食べあきないピッツァに驚きです

 

 


「きじの松田屋」
野性味と力強い味わいを堪能

自ら育てた雉とほろほろ鳥の料理を供してくださる「きじの松田屋」。やまあいの道を抜け、路地を歩いていくと、草木の合間から風情ある和の家屋の扉が出迎えてくれます。店内に入ると香ばしい香りが鼻をかすめ、気分はすぐに上り調子。
鳥料理とはひとくちにいえないその味わいは、にわとりとは異なるもの。鶏に比べ、たんぱく質が多く、脂肪が少ないのが特徴のひとつだそうで、皮目をこんがり焼いてほんのすこしの塩をつけるだけで、素材そのものの力強い味わいが際立ちます。皮目や脂身の部分はこんがり焼くことで香ばしさが加わり、酒の肴にもなりそうです。平安時代の頃から食されていたという説もある雉、ぜひ足をお運び頂きたいスポットのひとつです。

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溶岩板でこんがり焼いていただきます。キジの脂をまとって焼かれた野菜も美味

「イロナキカゼ」
コース料理で楽しむASOのスローフードレストラン

阿蘇の大地で減農薬の野菜を育て、地産地消のコンセプトのもと展開されている「イロナキカゼ」。メニューは、素材の味わいを存分に楽しめるおまかせコースで、イタリア料理の調理法をベースにしつつ和のテイストもおりまぜたほっとする内容です。
淡いテイストの彩り豊かな野菜の前菜、メインは赤牛のビーフシチュー、とろとろでお肉もさることながら旨みをぐっと受け止めたソースも絶品でした。また店内の窓からは、南阿蘇の雄大な景観が臨め、ゆっくりと舌でも目でも堪能できるイロナキカゼ、ランチ時間で景色もたっぷり楽しみました。

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素材の味を堪能できる前菜と、赤牛の旨みが広がるビーフシチュー

  

「自然派きくち村 渡辺商店」
安全・安心な熊本素材をお土産に

作った方、作られた場所、そしてどのように作られたのか、といったことを明確にした無農薬や自然栽培、有機栽培の米や野菜、調味料などを購入できる「渡辺商店」。熊本県の食材のほか、九州のからだにやさしい食材の販売をされており、インターネットのサイトから簡単に購入できるのも嬉しい限り。前編でご紹介した「やまあい村 走る豚」や、菊池産の米などもこちらから購入可能です。

暑い日だった訪問の折、部長の坂本信也さんよりお話を伺いながら、お出しくださったレモンシャーベット。レモンジュースを飲んでいるかのような濃厚な果実感が閉じ込められていてとても美味しかった。旅の締めくくりにこちらでお土産を買って帰るのも楽しみのひとつかなと思います。これからの時期は新米のほか、柿や栗、天草の茹でたこなどもおすすめのようです。ぜひチェックしてみてください。

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後味もすっきりなレモンシャーベット

 

「お茶のナカヤマ」
アイディア抜群の茶葉とドライフーズ

茶葉のほかにクワやモリンガなども栽培しつつ、地元の無農薬フルーツを中心に様々なドライフードの製作をされているお茶のナカヤマ。代表の中山繁雄さんは、お茶はもとより、食材の栄養と美味しさ、そして美しさを損なうことなくドライフードに仕上げるために、日々あふれるアイディアを形にされており、海外からも注目されているそうです。オレンジや玉ねぎなどは旨みと香りがぎゅっと凝縮していて美味しく、赤かぶの色の美しさには驚きでした。

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料理のあしらいなどにも映えそうな赤かぶのドライフード

そして日本名湯百選で、美肌の湯でもある菊池温泉ですが、取材の折は「望月旅館」にてお世話になりました。源泉かけ流しの名湯をたっぷり味わえます。ごろんと大の字になりたくなる畳の部屋はとてもほっとします。浴場には庭園露天風呂もあり、湯疲れしない菊池温泉、宿泊の間何度も入りに行っておりました。

 

食材の生産者や美味しいお店だけではない菊池市。豊かな水をたたえる菊池ならではの清らかな水と空気に触れられる白河水郷や、震災による被害で現在は立ち入り禁止ですが来春には訪問できる予定とされている日本名水百選の菊池渓谷、また阿蘇外輪山のドライブも、目にもご馳走なルートです。一目瞭然な観光地!という雰囲気ではなく、束の間地元の方に混ぜて頂くような感覚で過ごせる熊本県菊池市、次回の旅のプランにいかがでしょうか。

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源泉かけ流しの菊池温泉

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あまりの透明度に驚いた白河水郷

 

 

***** as another story *****

今回の熊本訪問は、偶然にもフランス・パリの名店「Restaurant TOYO」のオーナーシェフで、パリと日本でご活躍中の中山豊光シェフによる熊本食材を使ったイベント「Dining Field in Kikuchi」開催と同じタイミングとなりました。シェフの地元でもある菊池市の菊池夢美術館で供された料理は熊本食材満載。食材を作る生産者さんがいて、その食材を活用するシェフの方々がいて、そういった連携が菊池市のあちらこちらで展開され、訪問した人々の舌を喜ばせるすばらしいループを垣間見ることができました。

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前編でもご紹介しているやまあい村の走る豚、合同会社クレソンのクレソン、
ナポリピッツァ研究所イルフォルノドーロのモッツァレラが
一堂に介したひと皿や土鍋で炊いたパエリアなど、どれも大評判の料理たち

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<主な取材ご協力先>

「コントルノ食堂」

Facebook内のコントルノ食堂のページ
https://www.facebook.com/trattoria.contorno/

「ナポリピッツァ研究所イルフォルノドーロ」
Facebook
内のナポリピッツァ研究所イルフォルノドーロのページ
https://www.facebook.com/napolipizzakenkyujo/

「きじの松田屋」
http://kijiya.sakura.ne.jp/

「イロナキカゼ」
http://www.ironakikaze.com/

「自然派きくち村渡辺商店」

http://kikuchimura.jp/

「お茶のナカヤマ」
住所: 〒869-1206 菊池市旭志伊坂262-1/電話: 0968-37-2673

「望月旅館」
http://www.mochiduki-ryokan.com/

 Restaurant
TOYO / Restaurant TOYO JAPAN

https://www.restaurant-toyo.com/

http://toyojapan.jp/

 

からだがよろこぶご馳走食材と名店を訪ねて〜熊本県菊池市(前編)こちらです

 

(文と写真:奥田ここ)

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