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 第24回「星野リゾート ロテルド比叡」(前編)
比叡山に抱かれ、琵琶湖を望むオーベルジュ

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ロテルド比叡からの琵琶湖の眺め

京都駅からシャトルバスで約50分。京都と滋賀の県境、比叡山延暦寺までは車で約10分に位置しているのが「星野リゾート ロテルド比叡」です。9月下旬、雨上がりのすっきりとした秋空のもと、この琵琶湖を望むオーベルジュを塩見と山本のふたりが訪ねました。

20171022hiei016.JPG比叡山にひっそりと佇む

周囲には延暦寺とこちらのオーベルジュしかないので、あたりはとても静か。フランスをコンセプトに建てられた施設だけあって、館内はエレガントで優雅な佇まい。天井も高く、ゆったりとした空間で、あたりの環境と相まって、寛いだ時間を過ごすことができます。

20171022hiei008.JPG優雅で開放的な雰囲気のロビー

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ロビー階の下の奥にはライブラリーも。滋賀や食文化などにまつわる本が揃います

客室は1階と2階に合わせて29室。スタンダードツインを中心に、セミスイート、スイートと3タイプあるほか、愛犬と一緒に泊まれるペットルームもあります。

私たちが今回利用させていただいたのは、「サヴォワ」という名前のスタンダードツイン。各客室にはパリやノルマンディーなど、フランスの街や地域の名前が付けられていて、室内は客室の名前をイメージしたインテリアで整えられています。サヴォワはスイス寄りのレマン湖やアルプス山脈に近いエリアということから、山小屋っぽい雰囲気にまとめられています。

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お部屋でひと息ついてから、オーベルジュ内にある「山床(やまどこ)カフェ」へ向かいました。
ここは琵琶湖を眺められる絶景スポット。標高650mの森からせり出すように設計された天空のカフェです。焙じ茶やハーブティーをはじめ、15〜17時にはマカロンやクッキーなどのスイーツ、夕食の前後には食前酒や食後酒なども用意され、自由に楽しむことができます。風景を眺めながら大切な人とおしゃべりするもよし、ひとりでボーっとするもよし! 静かな琵琶湖や大津の街、雲の流れゆく大空を眺めながら、リラックスした時間を過ごせました。

20171022hiei001.JPG山床カフェのカウンター席。琵琶湖を眺めてのんびりと!

20171022hiei002.JPGテーブル席もあります

20171022hiei004.JPG15~17時にはスイーツも用意されます

20171022hiei005.JPG発酵茶はいつでもどうぞ!

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ディナータイムの前後には食前酒や食後酒のご用意も!

滋賀の発酵文化を学ぶ2つの体験

チェックインしてから夕食までの間に開催される2つのアクティビティへとご案内します。

ひとつは15時30分から「サロン・ド・比叡」で開催される「近江焙じ茶の発酵利き茶体験」です。山床カフェの手前にあるサロン・ド・比叡は、琵琶湖や比良山系、曼陀羅をモチーフにした空間。ここで、不発酵茶、半発酵茶、完全発酵茶の3つの焙じ茶の色や味わいの違いを飲み比べします。茶葉を揉むことで、カテキンと酵素が結び付き、酸化(発酵)が進むそうです。その発酵の進み具合で同じ原料でもこんなにも色や味わいが異なるのかとびっくりします。宿泊者なら誰でも参加できるのでぜひ体験してみてください。

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サロン・ド・比叡の大きなテーブルには比良山系をモチーフにした光るオブジェが!

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スタッフがお茶の発酵について解説

20171022hiei014.JPG色の異なる3種のお茶を飲み比べ

20171022hiei015.JPG発酵の程度の異なる茶葉も置いてあり、自由に飲めます

もうひとつは17時から「サロン・ド・ヴォワール」で行われる「ソムリエによるワインテイスティング講座」です。この日は3種の白ワインから国産ワインを探してみようというテーマで、ソムリエのスタッフが、見た目や香りや味わいなどの違いについてレクチャーしてくれました。グラスを傾けてワインの涙(グラスに残る雫のこと)を見てみたり、グラスを持ち上げて光にかざして色を確認してみたり、少しグラスを回して香りをかいでみたり、そして最後には少し口に含んで味わってみたりと試してみましたが、結局私たちは国産ワインを当てることができませんでした(残念!)。でも、少しワイン通になれた気分になりました。季節によっては赤ワインや日本酒を題材に発酵について学ぶことができます。こちらも予約不要で、参加が可能です。

20171022hiei018.JPGサロン・ド・ヴォワールは開放的で広々とした空間

20171022hiei020.JPGソムリエの資格をもつスタッフが丁寧に解説

20171022hiei019.JPG3つの白ワインから国産ワインを探します

20171022hiei021.JPGグラスを傾けて、ワインの特徴を見つけます


このように、ロテルド比叡では、"近江"や"発酵"に焦点を当てたさまざまな体験が楽しめます。


近江や琵琶湖の恵みとフレンチの出会い


そのコンセプトは食事にも色濃く反映されており、滋賀県産の素材を中心に、フレンチと発酵をコラボした数々のメニューが用意されています。
また、今回はそれぞれのお料理に合わせて、ワインや日本酒をセレクトしていただき、フレンチとのマリアージュも存分に楽しませていただきました。
では、私たちがいただいた「シェフスペシャリテコース」からいくつかのお料理をご紹介します。

「子持ち鮎とユリ根のベニエ」

20171022hiei037.JPG今が旬の滋賀県産の鮎とユリ根をつかったオードブル。ベニエとは天ぷらのように衣をつけて揚げたもので、チョリソーとユリ根のソースでいただきました。チョリソーといっても辛みはほとんどなく、ゆずの皮がアクセントに。鮎やユリ根といった素材の持ち味が、和食っぽくもあり、近江の冨田酒造さんの日本酒「七本槍 無農薬純米 無有(むう)」ととてもよく合いました。

「フロマージュブラン 貴腐ワインのジュレ 繊細な鮒鮓(ふなずし)のアルモニー」と
「鮒鮓甘露漬けとフォワグラテリーヌ 洋なしのサラダ仕立て」

20171022hiei038.JPG「フランスと近江の鮮烈な出会い」と題したスペシャリテで、近江の郷土料理である鮒鮓をフレンチに取り入れたメニューです。通常1年間熟成させるものを、前者は3年もの、後者は4年ものの鮒鮓を使っています。正直、皿がテーブルに置かれた時点で、鮒鮓特有の何とも言えないニオイが・・・。決して得意な食べ物ではありませんでしたが、まずは3年ものをジュレと一緒に口の中へ。フレッシュチーズの酸味、貴腐ワインの甘みと香りが混ざり、鮒鮓のクセの強さをほとんど感じませんでした。合わせていただいたのは、黄金色の香り豊かなビオワイン「Les Vieux Clos(レ・ヴュー・クロ) 2013」。果実味が豊かで、鮒鮓を包み込むようでした。

そして3年ものをさらに1年間、酒粕に漬け込み、甘みやまろやかさを増した4年ものの鮒鮓へ。洋ナシの甘みを引き立たせたソースと、コクのあるフォアグラと一緒にいただくと、これはもうフランス料理に昇華された逸品でした。

「ヒラメのアンクルート 発酵人参のソース」

20171022hiei039.JPGヒラメをパイ包みにして、旨みをギュッと閉じ込めた一品。サクサクと香ばしいパイに、約2週間海の塩を使った塩水に漬け込んだ発酵人参を使った酸味のあるソースがよく合います。
魚料理に合わせていただいたのはブルゴーニュの白ワイン「SAINT AUBIN 1ER CRU EN REMILLY(サン・トーバン プルミエ・クリュ アン・レミイ)2014」。シャルドネ100%で樽熟成されたワインは、酸味や果実味のバランスがよく、淡泊な白身魚にぴったりでした。

「和牛のロティ 赤ワインのソース」

20171022hiei040.JPGローストした近江牛を濃厚なソースで味わうのは、文句なしにおいしかったです。ポワロ(西洋ネギ)の煮込みとジャガイモのクルスティアンも添えられ、味わいや食感のアクセントになっていました。赤ワイン「OPTIMA de CHATEAU MEYRE(オプティマ ドゥ シャトーメイール)」もスパイシーですっきりした味わいで、肉料理を引き立てていました。

この後、2種類のデザートをいただき、最後のコーヒーや紅茶と一緒に出されたのが、小菓子です。

20171022hiei035.JPG山をモチーフにした台がかわいい!

琵琶湖や近江の恵みを生かしたフレンチ、まさにオーベルジュの魅力を堪能することができました。

後編では、ロテルド比叡の朝食と比叡山での体験の数々をご紹介します。


(取材・文 山本厚子)