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星野リゾート&旅恋 記事
 第20回「星のや東京」(前編)
大手町は、お隣の丸の内とともに日本の経済を牽引してきた地。超高層ビルが立ち並ぶ
国内屈指のオフィス街に、2016年7月に誕生したのが、「星のや東京」です。
"塔の日本旅館"をコンセプトにした宿を、関屋と川崎がご紹介します。

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"塔の日本旅館"へ
玄関で靴を脱ぎ、畳の上でくつろぐスタンダードな日本旅館のスタイル。
近年の日本では、靴を履いたまま過ごす西洋スタイルのホテルが隆盛ですが、
「星のや東京」は日本旅館の素晴らしさを東京から発信しています。
地上17階建ての建物が、まさに塔のようにすっと立ち、無味乾燥なオフィスビルが立ち並ぶなかで、
江戸小紋の文様をアレンジした外壁が際立ちます。
1階エントランス前は、木々を植栽した庭園になっており、反物をイメージしたという美しい曲線を
描く石畳は、「あられこぼし」という技法が用いられています。これは、ある面積に対していかに美しく
石を組み合わせるかを考えながら組んでいくものなので、熟練した職人でも1日で50m四方ほどしか
施行できないとか。5月中旬に訪れましたが、雨上がりでしっとりと濡れた石畳に、
まだ若い木々の緑が映えて、まさに都会のオアシスといった様相でした。

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樹齢300年あまりの青森ヒバを使用した扉が開くと、そこからもう別世界。宿オリジナルのお香の香りが
漂うなか、畳敷きの廊下に格天井と、古きよき日本旅館を現代風にアレンジした空間が広がっています。
左手には、栗の木の枠に竹材の格子を組み合わせた壁面が。これ、実は下駄箱になっているそう。
でかける時に、すっとそこから靴が出されてびっくりしました。これぞ、機能美の極み!です。

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フロントは2階にあります。エレベーターの正面に据えられたフロントカウンターは、
こっくりとした朱色に塗られています。丸みを帯びたフォルムや質感に、石かなと思いましたが、
これは左官職人が木材の上に漆喰を4度塗り重ねて仕上げたもの。
記入用のペンも江戸組紐で包まれており、細かなところまでこだわりが感じられます。

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お茶の間でくつろぐ
「星のや東京」は1フロアに6つの客室があり、フロア専用のパブリックスペースとして
「お茶の間ラウンジ」があります。客室以外のもう一つのくつろぎスペースとして利用できる
このラウンジで、チェックイン時にお茶とお菓子のおもてなしを受けます。

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この日は、静岡のつゆひかりとわらび餅。渋みの少ないふくよかな味わいのお茶と本わらび粉を使用した
わらび餅の上品な味わいを堪能しました。「お茶の間ラウンジ」は、滞在中いつでも利用できることから、
時間によりさまざまな利用の仕方ができます。キャビネットにはお茶やコーヒーの用具が置かれ、
冷蔵庫ではジュースやビールが冷えています。中央に配されたテーブルにはお菓子やつまみが、
夕食後にはお夜食用の麺類が用意されるので、仲間と語らうもよし、ラウンジではじめて会った
ゲスト同士交流を深めるもよし、思い思いの時が過ごせます。窓際のワーキングデスクで
ちょっと仕事を片付ける...、なんてこともできちゃいます。朝の8時~10時の間は、スタッフの方が
おむすびや味噌汁を用意してくれます。朝限定で登場するコーヒーは、おいしいコーヒーを追求する
ミカフェートによる、「星のや東京」オリジナルの「ピンクブルボン」。すっきりとした、
朝にぴったりの味わいでした。
ちなみに、フロアの間取りは各階共通。エレベーターは、フロントやスパなどがあるフロア以外は
客室の鍵が必要で、客室フロアにはそのフロアに宿泊するゲストしか入れないようになっています。
仲間と誘い合わせてフロア丸ごとを貸し切ると、より一層プライベート感が増します。

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(写真左上)チェックイン時のおもてなし (写真右上)お茶の間での朝のおもてなし (写真左下)お茶の間に置かれるお菓子などは時間によってかわります    
(写真右下)お部屋の鍵は印伝の袋に入っています

 


お部屋でくつろぐ
客室は2名利用の「桜」と「百合」、3名利用の最も広い「菊」の3タイプ。「百合」と「菊」は
角部屋です。宿泊したのは「桜」タイプ(約50㎡)で、ダブルベッドの客室を悠々独り占めしました。

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窓には障子戸、クローゼットの扉には竹格子が配され、スタンドのシェードには矢羽根文様があしらわ
れています。ベッドやソファー類はすべて低めの設えで、和の落ち着きを感じられます。
障子戸を開け放ち、ひだまりでのんびり過ごすひと時。客室に置かれているBluetooth対応のスピーカーを
利用して、好きな音楽を聞きながらの読書は至福。都会の喧騒は客室までは届かず、
室内にいると東京にいることを忘れてしまいます。
客室のバスルームには、バスタブとシャワーブースがあり、アメニティ類は洗面台下の引き出しにセット
されています。スキンケアセットは、「Lirio(リーリオ)」。水溶性成分を主体に水分を逃がしにくい
ゲル処方で作られたスキンケアシリーズは、思いのほか伸びがよく、さらりとした使い心地でした。
クローゼットには、滞在着とパジャマが用意されています。滞在着はジャージー素材。前身ごろを重ねて
帯で結ぶ、簡単に着られる「キモノ」スタイルで、これで館内はもちろん、ちょっとおさんぽも可能です。

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「キモノ」は軽い着心地クローゼットにセットされています


温泉でのんびり
温泉は宿最上階にあります。地下1500mで湧く出で湯は、東京でよく見られる琥珀色の湯です。
泉質は、含よう素−ナトリウム−塩化物強塩温泉。肌にうるおいを与えてくれる効果が期待できる
メタケイ酸を118.2mg含んでいます。100mg以上あると、いわゆる「美人の湯」と呼ばれることが多い
この成分をたっぷり含んでいるわけです。これはもう期待しちゃいます!

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浴場は、内湯と露天風呂がひと続きになった造り。湯はややとろりとした感触があり、腕に手を
すべらせると、肌がなめらかに感じられます。湯に浸かったまま露天に出ると、
それまで静かだったのが行き交う車の音が耳に届き、見上げれば夜空に星が!
東京の中心で、温泉に浸かりながら星空が見られるなんて。
空気が澄んでいる真冬なら、もう少したくさんの星が見受けられるのかなと想像しました。

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さて、ここからは余談ですが、「星のや東京」へ伺う数日前から、特にアゴのしたあたりの肌荒れに
悩んでいた私(川崎)。なんだかザラザラするんだよねと気になっていたのが、この湯に浸かって
一晩眠ったらすっかり治っていました!これもメタケイ酸たっぷりの温泉効果でしょうか。


料理については、後編でご紹介します!

(取材・文/関屋淳子&川崎久子)

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