あなたも「近代化遺産」萌え! by 関屋淳子

記念日に行きたい店②下町の名イタリアン「パッソ ア パッソ」

 

富岡八幡宮と深川不動尊が鎮座する門前仲町。
駅前には、ついついRedが引っかかってしまう「魚三酒場」という
ディープな大衆酒場がある下町情緒溢れる町です。
ここにイタリアンの名店「パッソ ア パッソ」があります。

パッソ外観   パッソ店内
 

北イタリアのトスカーナ地方で修業を積んだ有馬邦明さんがオーナーシェフ。
毎年11月末〜3月初めにはイタリアンなジビエがいただけます。
鹿、猪、熊...国内で狩猟され、適切な処理が施されたものが店に運ばれ、
有馬さんのアイディアで美味しく仕立てられます。
ジビエは下ごしらえが大変です。
街中の店先で獣たちを扱っている有馬さんに、周りの住民の方が不審がり、
警察に通報されてしまったこともあるとか。

<アナグマのリゾット>
アナグマのばら肉、肩肉、すね肉をミンチにして、サツマイモと一緒に炊いたもの。
香り高く牛肉より強い旨み。あまりの美味しさに写真を撮り忘れてしまいました。すみません。

<本土鹿のマリナート>

パッソ鹿

熟成させた本土鹿をオイルマリネしたもので、
信州産の焼きリンゴが絶妙のハーモニー。

<猪のロースト>

パッソ猪

岐阜県揖斐川近くで獲れた猪は、もも肉をローストに。
ワインビネガーと猪の血を煮詰めたソース、栗を合わせて。
ナイフがすんなり入るやわらかさ!素晴らしい火加減!
噛むほどに旨みが口いっぱいに広がります。

さて皆さん、お気づきでしょうか。
アナグマとサツマイモ、鹿とリンゴ、猪と栗。
そうなんです、有馬さんは野生の動物が食しているものを料理に組み合わせているのです。
それが一番合うからと。これって、私は目から鱗でした。
国産のジビエを使うのも日本の水に合うからと。
こんなストレートな発想って、とても素敵だなと、
ストレートに感じてしまいました。
とても陽気で人懐っこい有馬シェフにすぐにでも逢いに行きたくなりました。

パッソ ア パッソ 東京都江東区深川2-6-1 03-5245-8645 ジビエコース1万500円。

Tag

このページをSHAREする

最新記事一覧へ